野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

常滑リサーチ

愛知県の常滑に滞在中。昨日、撮影が終わり、明日の内覧会に向けて映像は編集中で、ぼくは特に仕事がない。昨日着いたばかりで、常滑を歩いていない。明後日、明明後日と常滑で演奏するにあたり、常滑のことを知っているのと知らないとで、やはり変わってくるので、今日は常滑を巡ることに。ホテルで自転車を借りられたので、少し遠方にも行きやすく、とこなめ陶の森資料館に行く。入場無料だし期待せずに行ったが、常設展示も大変充実していて、映像で常滑焼の職人さんたちの仕事の様子なども見ることができ、楽しい。

 

www.tokoname-tounomori.jp

 

ここに、とこなめ陶の森陶芸研究所が隣接されていて、研究所だから一般の人は入れないのだろうと早合点して見過ごすが、あとで知ったところ、古常滑から現代までの作家の作品が展示されているようなので、後日、再度足を運ぼう。

 

続いて、INAXライブミュージアムに行った。こちらは有料で700円だが、このチケットで6つの施設が見られると言う。

 

1 窯のある広場・資料館

2 世界のタイル博物館

3 建築陶器のはじまり館(+テラコッタパーク)

4 土・どろんこ館

5 陶楽工房(体験教室)

6 やきもの工房

 

INAXという会社は、今ではLIXILという会社名になっているが、ここは今でもINAXライブミュージアムという名称。こんな大きな複合文化施設常滑に作るとは、きっとINAX常滑発祥なのだろうと、薄々感じ始める。この施設の一角にも、国際芸術祭「あいち2022」の展示作品を設置中のようだ。

 

世界のタイルやら、昔の日本のトイレやら、陶器、タイルなどの展示を満喫して後、自転車を走らせると、ほどなく、伊那さんというお宅を見つける。家の前に陶オブジェが数多く設置されていて、屋根はテラコッタのような瓦で、壁にカラフルなタイルがあり、この家からは、陶芸やタイルへの思い入れが伝わってくる。ここで、INAXという会社は伊那さんが始めたから「イナっくす」という名前になったと確信する。きっと、自宅の近くに、巨大な複合施設をつくり、世界に常滑焼の魅力を伝えたいと願った創業者の願いのようなものが、ミュージアムよりも伊那さんのお宅から伝わってきて、この裏道を選択してよかった、と思う。

 

その後は、町の至るところに、陶オブジェが常設されている常滑の町を移動し、坂道の多い、車の入れない曲がりくねった細い路地の「やきもの散歩道」を、迷路のように楽しんだ。

 

tokonamesanpo.jp

 

明日は内覧会で、明後日には芸術祭が開幕なので、皆さん作業も大詰め。松見さんから映像の編集があがってきて、確認作業。明日から上映される。

 

展示追い込みの服部文祥さん(冒険家)、石川竜一さん(写真家)とも合流。服部さんの息子さん、島袋さんと交流のひととき。