野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

編む 継ぐ む/跳躍するソラシ/朋あり遠方より来たる

25絃のための新曲をスケッチ中。フライヤーのためにタイトルを考えなければいけないが、方針がかたまってきて、ようやくタイトルが生まれてくる。タイトルは、《編む 継ぐ む》というもの。音を編むこと。「編む」は編曲の編でもあるが、様々なものをパッチワークのように編み込むことでもある。「継ぐ」は、継承すること。作曲家の戸島先生から継ぐこと。25絃の考案者である野坂先生から継ぐこと、伝統を継ぐことと新しい世界を切り開いていくこと。いろいろなことを思って、タイトルを考えてみた。

 

戸島先生の《木を植えよう》から何を継ぐのか。この曲には、色々な音が出てくるのだが、冒頭部分をよくよく見ると、「ソ」「ラ」「シ」の3音だけが出てくる。低い「ソ」だったり、すごく高い「シ」だったり、音域はバラバラ。チャルメラのメロディーも「ソラシーラソソラシラソラー」とやれば、ソラシの3音でできる。この3つだけで、どんな音楽ができるだろう?そんなアプローチから、編んでいこうと作業を開始した。

 

河村めぐみさんから連絡があり、今日、不知火美術館に行くから会おうということに。彼女がアサヒビールの企業文化部でロビーコンサートを担当していた1990年代に出会った大切な友人。KOSUGE1-16の土谷さんのfacebookの投稿を見て、前情報ほとんどなしで不知火美術館に来てくれたとのこと。美術館前の野外のパラソルの下などで、2時間以上語り合っていた。近況、アートのこと、いろいろなこと話した。