野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

トワダノワダイ/ケンハモ研究/アルス・ピヤニカ/多角的に見ること

来週には「世界のしょうない」の新曲に取り組みたいので、2月6日の『トワダノワダイ』のために《問題行動ショー(トワダノワダイ)》の楽譜を推敲し、ピアノを練習。この1週間でだいぶ上達した。

 

ピアノばかり練習している場合ではなく、鍵盤ハーモニカである。2月7日に南川朱生(ピアノニマス)さんと『骨の髄まで鍵盤ハーモニカ』というイベントで共演することが決まった。30年間鍵盤ハーモニカの様々な実践を続けてきたが、鍵盤ハーモニカの新しい地平を見つけていくためにも、南川さんのような専門家と共演できる機会は貴重だ。ぼくも自分なりに楽器と向き合って日々精進したいと思い、鍵盤ハーモニカを吹いていたら、今までやったことのない新奏法を一つ思いつく。まだまだ、いろいろなアイディアがあると思うので、日々実験を繰り返していきたい

 

南川さんが、春秋社のウェブサイトに『アルス・ピヤニカー鍵盤ハーモニカの楽堂』という連載を開始された。本日、第1回が公開になったので早速読む。鍵盤ハーモニカに惚れ込み、鍵盤ハーモニカに人生を捧げている南川さんの連載なので、一般向けの入門というだけではないマニアックな記述がところどころにある。例えば、「ハーモニカのように吸って発音させるテクニックもあります」と書かれていて、詳しくは書いていない。多くの読者にとっては、?となるはず。例えば、スズキのバス鍵盤ハーモニカなどは、低音は吸うと面白い音が出るが、そんなことが書いてあるのも面白い。連載の続きも非常に楽しみだ。いずれ本になって出版されたらいいなぁ。

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十和田の公演に向けて、テキストを書いたり。石橋鼓太郎くんの博士論文も少し読み始める。大沢久子さんと共著の『老人ホームに音楽がひびく』(晶文社)で大沢さんの担当ページを読んだ時にも、ぼくの知らない話がいっぱい読めて面白かったが、コタロー君の論文も、「野村誠 千住だじゃれ音楽祭」を題材にしているけれども、ぼくが知らないこともいっぱい書かれている。一つの現象を違った立場から、多角的に見てまとめていくのは面白い。だから、不思議と老人ホーム「さくら苑」のことを書いたことを思い出したのだった。

 

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