野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

メシアンの誕生日/ボイス+パレルモ/1968年/世界のしょうない2021始まる

中川賢一さんとピアノ連弾で、野村誠《相撲聞序曲》を8月に録音したが、古国府薫さんが子どもたちのアニメーションをまとめて、このような動画になり公開になった。

www.youtube.com

 

豊橋駅で新幹線に乗ろうと思うが、発車までしばらく時間があったので、駅ピアノを弾かせてもらい時間を潰す。即興で30分くらい楽しく弾かせてもらう。今日はオリヴィエ・メシアンの誕生日なので、メシアンの移調の限られた旋法を使ってクリスマスソングを弾いたりもした。

 

大阪で少し時間があったので、国立国際美術館に行く。企画展「ボイス+パレルモ」。今年は、ピアソラ生誕100年だったので《ピアソラセブン》を作曲したが、ボイスも生誕100年だった。ボイスが生きている時であれば、ボイスの存在とともにあった物たちだが、こうして美術館にボイスの痕跡が静かに並べられている。そうした痕跡の中にも、不思議とボイスの魂が感じられる。大学生の頃、ボイスとパイクの2台ピアノのコンサートの音源を聴いて影響を受けたけど、音源で知っていたパフォーマンスを映像で見て、不思議な再会感。コレクション展が「1968年展」で、1968年生まれとしては、自分が生まれた年をテーマにしてもらっているのも嬉しく見る。新潟の前衛集団グループGUNの活動は全然知らなかったので、そして一面の真っ白な雪景色をカラフルにしてしまうSnow Happeningにも、とても触発された。工藤哲巳の作品も全然知らなかったので、こんな人いたんだ、と驚いた。

 

その後、淳風とよなかにて、「世界のしょうない音楽ワークショップ」の1回目。施設長の山本さんが民族音楽好きで、南米のパーカッションなどが色々ある。豊中市の小林さん、大奥さん、センチュリー響の本城さん、福島さんなどと会場設営。ネットの通信とzoomのテストで、大阪音大の井口先生とつなぐ。豊中市の外付けのマイクやカメラが優秀。リモートのノウハウも2年目となって進化している。

 

貝塚での本番を終えたセンチュリーの小川さん(ヴァイオリン)、末永さん(チェロ)、村田さん(コントラバス)が到着。今日は、17:30から楽器体験。大人や子どもが参加。大人も子どもも楽器に触れて楽しむ。今年はオンラインワークショップだけでなく、対面のワークショップをミックスしている。

 

18:30からはオンラインのワークショップもスタート。ヴァイオリンとチェロとコントラバスの違いは何か。どれが一番弓が長いでしょう?とクイズを出したり(正解はヴァイオリン)、3つの楽器の音や形などを比較したり。その後、小グループに分かれて、ヴァイオリンとチェロとコントラバスのトリオにやってほしいリクエストを考えた。

 

白鳥をコントラバスで格調高くやって、そこにゲゲゲの鬼太郎がやってきて、目玉親父がお風呂に入る、という曲。

クリスマスの曲に、コントラバスが掃除機のような音を出して、ポルタメント、不協和音をする曲。

3匹の子豚が踊りまくる曲。

など。無茶振りに対して、センチュリー響の音楽家が柔軟に応えてくれた。

 

zoomで参加の大阪音大の先生方のバリガムランヴィオラダガンバ、シタール、尺八、箏、三味線などの楽器を紹介。次回の楽器体験は、箏、三味線。そして、菊武先生のお祖父様が考案された19絃という世界に一つしかない楽器も登場する。

 

内容はとてもいいのだが、参加者が定員に達していないので、こちらにて宣伝。オンラインで遠方からも参加できるし、実際に対面で楽器体験もできます。詳細はこちら

 

www.city.toyonaka.osaka.jp