野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

植木鉢の音楽/八妙ばやし/無人駅の音楽会の撮影/車内放送の整音再修正

びわ湖・アーティスツ・みんぐる2021『ガチャ・コン音楽祭』というアートプロジェクトのディレクターをしている。近江鉄道は、滋賀の人々には、「ガチャコン」の愛称で親しまれていて、(通勤通学時を除くと)1時間に1本しか走らないが、風光明媚な景色の中を走るローカル電車。今日は、一日中、『ガチャ・コン音楽祭』のことをしていた。

 

まずは、10月17日のツアーライブ『無人駅の音楽会』で、打楽器奏者の宮本妥子さんと植木鉢とケンハモでセッションする。宮本さんから、フレデリック・ジェフスキー作曲の植木鉢と声のための《To the Earth》という曲があって、この曲は英語で喋りながら植木鉢を演奏する曲だが、歌詞が英語であることもあり、コロナ対策もあり、今回は声を出さないで、ジェフスキーから抜粋で植木鉢の演奏をお願いしようと思い、ジェフスキーの譜面を見ながら検討。なかなか、よくできている曲で、ページごとに音楽の様相も変わっていく。その中で、ぼくがとりわけ印象に残った部分を抜粋。楽しみ。

 

その10月17日には、宮本妥子さんと水口ばやし八妙会がセッションする。本日は、水口ばやしの『八妙ばやし』をCDを聴きながら譜面にする作業。こうやって、音源を何度も聴きながら、譜面に書いたり分析することで、少しずつ水口囃子が自分に近くなっていく。

 

その10月17日の『無人駅の音楽会』の映像記録を担当されるのが山城大督さん。山城さんは、日本センチュリー交響楽団で行なっている様々なプロジェクトの映像記録もされていて、

 

2019年12月《ホエールトーン・オペラ》の記録映像も山城さん。

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2019年2月《青少年のためのバリバリ管弦楽入門》の動画も山城さんなのだが、17:56に一瞬、客席の子どもが興奮して、ノリノリのポーズをとっているところを逃さず映像に取り込むことで、音楽がステージ上だけに留まっていないことを表現している。

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2019年6月《問題行動ショー》のダイジェスト動画では、0:37あたりのダンスシーンの背後の中央に巨大な影が出ているところ、0:49あたりで背後にこっそり乱入する佐久間さんなど、見落としそうなシーンも、山城さんはピックアップしている。

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コロナ直前の2019年に、随分山城さんに撮影してもらっていた。どれも、とてもいい仕事をしていただいているが、撮影の合間に交わす会話も、いつも印象的だ。

 

そして、昨年は、山城さんもメンバーであるNadegata Instant Partyとの対談もあり、その時も山城さんが次々に質問を繰り出した。

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今日も、山城さんと打ち合わせをして、『ガチャ・コン音楽祭』の記録動画も、きっとやっている野村自身が見落としてしまうようなシーンも、山城さんが撮影していくだろうなぁ、と改めて楽しみになった。

 

近江鉄道の福田さんと電話で車内放送の確認。10月1日から1ヶ月、900形車両で流れる音源の音量調整など。実際に車両で鳴らしてみて、確認していただいている。こちらが現地に行って立ち会えないのが残念だが、何度もやりとりしていただき感謝。それを踏まえて、タイムマシンレコードの五島さんに、再度、整音の修正をお願いする。いよいよ大詰め。