野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

長岡野亜さんの講座/カスタマージャーニーマップ/日野少年少女合唱団レコーディング

今日から1泊2日で滋賀なので、1週間ぶりに本州へ。熊本駅の新幹線の改札を入ると、「エスカレーターを‥‥」というアナウンスが複数の箇所から聞こえてきて、放送の声が重なり合って、どれも聞き取れないが、サウンドインスタレーションとしては面白いので、一人で色々な場所で音を聞いて楽しんでのち、新幹線みずほに乗って向かう。

 

コロナの感染状況を踏まえて、本日の地域コーディネーター”ぐるぐる”講座は、受講生はオンライン参加で、びわ湖ホールの会議室から配信。ガチャ・コン音楽祭のフライヤーも初めて手に取り、めっちゃいい!嬉しい。ポスターも電車の車内の中吊り広告にもなる。ワクワク。

 

映画監督の長岡野亜さんとの対話。世界中を旅して写真をとっていたところから、映画に入っていった長岡さん。世界を旅して写真をとるって、風景?人?何を撮るかで、その人の関心がわかると思うのだけど、と尋ねると、とにかく人をとるのだ、とのこと。人に興味があって、ドキュメンタリー映画の世界に入り、原一男さんに師事する。ドキュメンタリーで人の魅力を引き出すために、映画監督自身が人々と深く交わっていく。映画に監督は出てこないけれども、その関わりだったり、こちらの情熱を伝えていくことで、反応が変わってくる。見切り発車で、だんだん形が見えてくることもある。でも、見切り発車から実現していくためのノウハウもあったはずなので、その辺も質問。映像があることで、人々が語るきっかけになる。映像自体が表現であると同時に、映像が人々の会話を促進する触媒のように寄与することもある。あっという間の2時間だった。1回目の講座の藤野裕美子さんのお話と全然違うのに、でも、いろいろ通じることもあって面白いなぁ、と思う。

 

その後、野田智子さん、永尾美久さんの進行での「カスタマージャーニーマップ」作成ワークショップ。展覧会やイベントに関心を抱く場面から、出かけていく往路や復路、帰った後など、様々な場面のことを具体的に描いていく。面白い。こういうのを、もっと時間を割いてじっくりやると、いろいろ面白くなるんだろうなぁ。

 

夜は、日野公民館で日野少年少女合唱団とのレコーディング。録音に五島昭彦さんをお願いした。録音した音源は、10月に近江鉄道の車内放送で流れる。今日は、野村がさ曲した「日野」、「スクリーン」、「長谷野」、「平田」、「豊郷」の5曲を録音。ぼくもピアノ伴奏で加わった。幼稚園から大学生まで30名ほどの子どもたち。マスクをしての合唱。コロナだから仕方がないが、マスクして歌うんだよな、と改めて思った。マスクをしていても、いい歌声だった。指導の先生が子どもを上手にのせてくれる。五島さんが自然な雰囲気で録音してくれる。レコーディング終了後、「お礼に一曲歌います」と生きてる琵琶湖という合唱曲を聞かせてもらった。いい歌声だった。コロナで発表の機会がない中で、このような機会が持てたことを喜んでもらえて、それも嬉しかった。

 

みなさま、おつかれさまー。今日は日野泊。