野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ガチャ・コン音楽祭"ぐるぐる”本日スタート/藤野裕美子さんの講座

京都から滋賀に移動。びわ湖アーティスツみんぐる2021『ガチャ・コン音楽祭』のプロジェクト・ディレクターをしている。ガチャ・コンとは、近江鉄道の愛称。近江鉄道を軸に据えて、地域と関わる音楽プロジェクトを行う。

 

近江八幡駅から近江鉄道に乗る。プロジェクトコーディネーターの野田さんと、地域コーディネーター”ぐるぐる”のひなたさんと車内で出会う。今日の研究点は、スピーカー。車両の種類によって、どうやら設置されているスピーカーの種類や数が違う。10月に車内放送で歌を流すスピーカーが、どのタイプであるかも要チェックポイントになる。ちなみに、本日、近江八幡12:43発で新八日市まで乗った電車は、天井から飛び出していて、各車両に二つついていた。八日市を18:43発で彦根まで乗った電車は、天井に設置されていて、各車両に3つついていた。このスピーカーの種類と数で、車内の音響の環境はかなり違う。要チェック。

 

カフェ&ギャラリーÉcoleへ。明治32年の滋賀尋常二中の建物(膳所高校になる前の)が昭和31年に八日市に移築され、その後、酒造や倉庫などの歴史を経て、2年前からをギャラリー&カフェとなった。

 

 
 
 
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地域コーディネーター”ぐるぐる”育成講座の1回目を開催するのだが、その前にフルート奏者の井伊亮子さんと打ち合わせ。彦根在住で、井伊直弼の子孫にあたり、滋賀の音楽シーンを促進するが、もちろん滋賀以外でも活躍で、京都府知事賞なども受賞されている方。篠笛奏者でもある。色々、お話させていただき、10月に野村が新曲を書き下ろし、10月31日のクロージングイベントで井伊さんにも演奏していただけることになりそう。ワクワク。

 

本日の講座は、美術家の藤野裕美子さんをゲストにお迎えし、野村は合いの手担当。藤野さんからは、最近の作品についてお話いただいた。日本画を学ばれた藤野さんは、もともと襖など日本家屋の中で空間的に配置される日本画の特色を現代的に展開している作家。彼女の絵画は、けっして額縁に入ることもなく、壁に飾られることもなく、空き家から自転車置き場から美術館まで、様々な空間に平面絵画は、襖のように立ち、看板のように立つ。彼女の空き家への興味、観察へのこだわり、絵画へのまなざしなど、『ガチャ・コン音楽祭』へのヒントが数多く詰まっていた。後半は、エコールの中をスケッチした。これは絵を描くことが目的のスケッチではなく、描くことによりこの場所の歴史と対峙するためのスケッチという行為なのだ。

 

”ぐるぐる”メンバーと顔を合わせるのも初めて。みなさんと、もっとここでお茶を飲みながら、ゆっくり雑談したかったけど、今日はそこまではかなわず。最後は、野田さんから、プロジェクトのグループ分けなどの説明があり、短い自己紹介タイムがあり、江州音頭の演奏や地元のピアニストのカツイさんとの交流などもあり。盛り沢山な3時間だった。藤野さんの作品は、現在、滋賀県立美術館のリニューアルオープン企画展でも見られる。来週行こう!

 

Soft Territory かかわりのあわい | 滋賀県立美術館

 

そして、藤野さんが参加している共同アトリエsoilも訪ねてみたい。

 

home | 共同アトリエsoil

 

東京まで電車で移動。東京の電車は、閑散としていた。ホテルのコロナ対策は、長崎や福岡とは比べものにならないくらい、細かく行われていると感じた。