野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

不知火諾右衛門の墓/吉田司家/ゾウバス追走曲+民謡うみのにおい

相撲と音楽に関するプロジェクトを続けている。大相撲は、本日より名古屋場所が開催。6週間前から熊本の不知火というところに住み始めたが、相撲について調査するために熊本に引っ越したのではないか、と思うようになってきた。相撲の神様が導いていく筋書きに乗っているような気さえする。まぁ、逆に言えば、日本全国どこにも、相撲が残っている。

 

兵庫県の竹野相撲甚句を調査したので、次は滋賀県米原市顔戸の日撫神社に伝わる相撲甚句と相撲踊りについて調査したいと思っていた。そしたら、なぜか、今年の7月31日に米原で野村作品が演奏されることになり、さらに、米原を起点としている近江鉄道のアートプロジェクト「ガチャ・コン音楽祭」の立ち上げとディレクションをすることになった。まるで、日撫神社の相撲を調査するためのお膳立てをしてもらったような感じだ。

 

横綱土俵入りの不知火型が、熊本出身の横綱不知火諾右衛門と関連しているとは知らなかった。今日は、熊本出身の大関の正代が勝ったので、西岡神社で花火があがるかもと思い、里村さんと西岡神社まで足を運んだが、風が強かったためか時間が遅かったか、花火には出会えなかった。せっかく来たからと、裏道を通って帰ろうと思い、知らない道を進んで行ったら、不知火諾右衛門の墓という看板に出会い、導かれるように不知火諾右衛門の墓にたどり着いた。山の中腹に墓はあるが、近くに、不知火諾右衛門の幟や正代の幟もあがっている。

 

不知火諾右衛門の墓|宇土市デジタルミュージアム

宇土の紙芝居|宇土市デジタルミュージアム

 

西岡神社に行く前には、熊本市内まで出かけ、買い物などもしたし、藤崎八幡宮にも行ってみた。かつて、この参道脇に相撲の家元吉田司家があり、吉田司家宝物館もあったそうだ。ウィキペディアによれば、吉田司家の25世吉田追風は、相撲界への復帰と司家権威回復を目指して、2015年には阿蘇内牧温泉に、新たな拠点を置く計画を発表したとのこと。はっ!阿蘇内牧温泉!!! 坂本善三美術館に行った帰り道、夕食の場所を求めて、偶然立ち寄ったのが、阿蘇内牧温泉の「すぴいかん」だった。これも、単なる偶然に過ぎないが、なんだか相撲に呼ばれているような感じがしてしまい、ドキっとする。

 

荒井良二さんの絵本のために作曲しているオルガンとソプラノの新曲は、9曲目の「ゾウバス追走曲」を書いてのち、10曲目の「民謡うみのにおい」を作曲中。

 

1 あさがきた前奏曲

2 ゾウバストッカータ

3 賛美歌くさはえてる

4 はたけある音頭

5 DJくもりのくも

6 ビルいっぱい音列

7 あめいっぱいエテュード

8 あめやんで間奏曲

9 ゾウバス追走曲

10    民謡うみのにおい