野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

四分音の響き/ガムランのテキスト/じんじん

昨日、門仲天井ホールで行われた両国アートフェスティバルの四分音2台ピアノのコンサート(夏田昌和芸術監督)の配信チケットを購入していたので、今日は、1日、このコンサートをオンライン視聴していた。アイヴズ、ヴィシュネグラツキの作品以外は、日本の作曲家による新作初演ばかり。全て四分音ずれたチューニングの2台ピアノでの演奏。及川夕美さん、大須賀かおりさんの素晴らしき演奏。

 

夏田さんの様々な三和音の音楽も面白く聞いたし、渋谷由香さんの作品はとても美しく鳴り響く。四分音の2台ピアノ、作曲のアイディア色々浮かんだので、ぼくも委嘱されたかったなぁ。夢のような心地よい響きの数々。このチューニングでの2台ピアノで鈴木潤さんとか片岡祐介さんと即興演奏してみたら、どんな音を奏でたか、やってみたかったなーー。ただ、西洋音階とガムランのペロッグとスレンドロ音階とタイの7音音階を混ぜたような音楽は、ヨハネス・スボウォさんと何度もやっているので、そういう感覚を色々思い出す。

 

ロンドンのガムラン作曲家のアリス・ダルヨノが始めたYouTubeガムランチャンネルのために、野村誠ガムラン作品に関する紹介の動画を送るべく、とりあえず、英語で自作のガムラン音楽について解説するテキストを作文。でも、大相撲のabemaの解説に荒磯親方(元横綱稀勢の里)が登場したり、四分音の音の響きに酔いしれたりで、なかなか作文が調子に乗らず、四分音も相撲も終わったら、ようやく調子が出てきた。

 

ご飯を食べに出かけたら、偶然、きむらとしろうじんじんと会って、近況を語り合った。コロナの中、いろいろ野点を行ったじんじんの2020年も、本当に特別な時間だっただろう。