「世界だじゃれ音Line音楽祭 Day4」開催!(令和3年1月24日) | アートアクセスあだち 音まち千住の縁の情報が公開になった。安野太郎さん、宮田篤さん、Simon Rummelさん、奥田扇久さんという4人のゲストを招いての野村誠との4つのデュオ。この多彩なゲストとの共演が、待ち遠しい。
本日は、調律師の上野泰永さんのホールStimmer Saalにて、ピアノソロをレコーディングした。2019年に作曲した《福岡市美術館第2集》の9曲と、《十和田十景》の10曲を録音。
コロナ以前は、自宅のピアノを弾く時間が少なかったが、逆に、日本各地、世界各地の様々な状態のピアノを弾く時間がたくさんあった。それぞれのピアノの個性があり、それぞれのピアノの持ち味に合わせて演奏するのが日常だった。
コロナになって、圧倒的に自宅のピアノを弾く時間が増え、自宅以外のピアノを弾く機会が激減した。だから、不慣れなピアノに自分の体を馴染ませようと格闘する必要がなくなった。
ピアノは一台一台、違った個性があり、違った癖がある。同じ弾き方をしても、全然違う音色になる。だから、そのピアノに合わせた弾き方をする必要が出てくる。そうやって、その日に出会ったピアノの個性に合わせて音を出そうとすることで、自宅のピアノで演奏するのとは一味違った表現に出会えることも多い。
どうしてこんなことを書くかと言えば、今日レコーディングした《十和田十景》という曲を作曲するきっかけになった企画では、ぼくは2日間で10種類のピアノを演奏した(正確には8種類のピアノとリードオルガンと電子オルガン)。つまり、一曲ずつが違った楽器との対話によって生み出された。
一方、昨年3月〜12月、ぼくが触った自宅以外のピアノは、10ヶ月で8回。十和田で二日間に弾いた数よりも少ない。
3月27日:豊中市文化芸術センターでのリハーサル
3月28日:豊中市文化芸術センター大ホールでの無観客コンサート
7月15日:愛知大学の授業でピアノ
7月29日:アバンギルドで収録
8月8日:アバンギルドで配信で少しピアノ
10月1日:城崎国際アートセンターでピアノを少し触る
10月13日:スティマーザールでレコーディング
11月16日:センチュリーオーケストラハウスでリハーサル
今年に入って最初の2週間は、名古屋でピアノの本番があったことなどもあり、9回も自宅以外のピアノを弾いている。
1月3日:上野さんのお宅でピアノを少し触る
1月5日:愛知県芸術劇場でのリハーサル
1月6日:愛知県芸術劇場でのリハーサル
1月7日:愛知県芸術劇場での本番
1月8日:別府の山田別荘のピアノを少し触る
1月9日:別府公会堂のピアノを少し触って後、大分でのセミナーでピアノ連弾
1月12日:大阪音大でのリハーサル
1月13日:センチュリーオーケストラハウスでのリハーサル
1月14日:スティマーザールで録音
コロナの状況で、また、自宅のピアノだけを演奏する日々になるかもしれない。でも、今日、スティマーザールの素晴らしすぎるピアノと格闘しながら、十和田で色々なピアノを触った日々のことを思い出しながら、レコーディングをした。自宅のピアノを弾く時にも、様々なピアノを弾いた体験を大切に、その時にしか出せないピアノの音色を引き出すべく、精進したいと思った。