野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

乱入の準備中/ベートーヴェンとブルーベック

明日は名古屋でコンサート。《北口大輔がチェロリサイタルをすると思いきや‥‥野村と鈴木が乱入してみた!クラシックジャズチャンプルー》

 

90席の客席は、予約受付初日に満席になってしまい申し込みを締め切ったとのこと。予約なしだと、当日は、立ち見なら、おそらく大丈夫と思われるが、コロナなので密になれないので、確約はできない。ありがたい。

 

あっという間に受付終了といえば、10年前の名古屋。ぼく、名古屋で人気なのかなぁ?受付開始18分で入場整理券がなくなった『プールの音楽会』。その時の日記は、こちら。

 

makotonomura.hatenablog.com

 

ということで、明日の本番に向けて絶賛練習中なのだが、アントニオ・カルロス・ジョビン『One Note Samba』の確認をしているうちに、潤さんと北口くんがやっているボサノバの中に、全然違う感じのをぶち込みたくなって、突然、譜面を書き始めて、マイケル・パーソンズ実験音楽みたいになったり、バッハのようになったりと、アレンジして、潤さんと北口くんに譜面を送る。もう練習もして明日本番なのに、「乱入してみた!」だからいいかな。

 

他に乱入するために、色々、楽器を検討。John Richardsの簡易電子楽器のスーダフォンも、鳥の笛も、香港で買った銅鑼も入れた。何せ、潤さんと北口くんでアンサンブルがばっちりなレパートリーが既にあるので、こちらは、そこに何か違和感のある音や存在で登場すればいいので、なんでもありで考えるのが楽しい。

 

ベートーヴェンの生誕250年なので、今年は『Beethoven 250 - 迷惑な反復コーキョー曲』を作曲した。ベートーヴェンの主題に基づくのだけれども、知的障害者の施設で即興セッションした経験に基づく曲。そして、ベートーヴェンの執拗に繰り返したり、音階を順番に演奏するのが好きなところが、自閉症のこだわりが強いと言われる人との音楽セッションのようだと感じて、この曲を作曲した。

 

12月には、ベートーヴェンが生誕250年であるだけでなく、デイヴ・ブルーベックの生誕100年でもある。デイヴ・ブルーベックは、かの有名な5拍子の『Take 5』という曲でも有名なジャズピアニストだが、実は、今年までは大して興味がなかった。生誕100年だということで、伝記Philip Clark著の『DAVE BRUBECK a life in time』を読み始めたら、作曲家のミヨーやシェーンベルクに師事しているし、お兄さんが作曲したジャズカルテットとオーケストラの曲をバーンスタイン指揮ニューヨークフィルと共演していて、その初演を作曲家のエドガー・ヴァレーズが絶賛しているし、ポーランドショパンを弾いてくれと言われて、晩年は宗教的な合唱やオラトリオも作曲しているし、ショパン風の『Dziekuje』を作曲するし、バッハ風の多声音楽のジャズもやっているし、ブルーベックこそクラシックジャズチャンプルーなのだ。ということで、明日は、『Take 5』も演奏するし、なんとか今日中に『DAVE BRUBECK a life in time』を読了するべく新幹線の中で読んでいたが、名古屋は近すぎて、まだ10ページほど残っている。

 

ということで、明日の詳細は、こちらをご覧ください。

北口大輔がチェロリサイタルするかと思いきや・・・野村と鈴木が乱入してみた!ークラシックジャズチャンプルー | アッセンブリッジ・ナゴヤ│Assembridge NAGOYA