野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

北斎音楽、オペラ双葉山、リモート1010人

9月が始まったのに、相変わらず京都は猛暑。9月、10月と3つの大きな仕事が3つ。

 

1)北斎バンド (9月6日)

2)オペラ双葉山 竹野の段 (9月28日ー10月12日)

3)千住の1010人 in 2020年 (10月31日) 

 

この3つのプロジェクトを、コロナ禍の中、どうやって実現し、成功させていくかで頭を捻りまくっている。

 

9月6日の北斎バンドは、作曲もプログラムも終わって、現在は、4人の演奏家が各自でリハーサル中。今は、それぞれから譜面の問い合わせがきたり、音響や照明などの打ち合わせをしたり、5日後に迫った本番に向けて仕上げの段階。今日も、9年前の録音などを聴いて思ったのだが、尺八、箏、三味線のトリオだったら、オーソドックスな邦楽の編成なのだ。ところが、三味線の代わりに木琴とイギル(トゥバ共和国の胡弓)にしているので、木琴の音色が可愛らしく軽さを出すし、イギルの音色が低音で支えてくれる。この編成は、北斎の絵を見るまで思いつかなかったのだけれども、定番になっていい。木琴の片岡祐介さんは、3種類の卓上木琴の写真をSNSに投稿していて、一体、どの木琴を使うのか、どんな音色で来るのか、楽しみだ。

 

www.youtube.com

 

9月28日ー10月12日の「オペラ双葉山 竹野の段」滞在制作は、JACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)でのもの。今回は、映像の波田野州平さんが加わる。そして、小学校の金管バンドとのコラボも予定している。ヴァイオリニストの小川和代さんが来る。元力士の一ノ矢さんが来る。そして、竹野相撲甚句を発展させる作品になる。それは、単に相撲甚句のことだけでなく、竹野という土地の物語をリサーチしたことで生まれる作品になる。そして、こうしたコロナの時期であること、豊岡で演劇祭が始まっていること、2020年の今だから見えてくること、様々なことから浮き彫りになる作品にしたい。制作の里村さんが、城崎国際アートセンターと打ち合わせして、今日色々なことがクリアになってきて、大きく進展。その頃、JACSHAの作曲家たちは、四股1000。こうして、とにかく毎朝オンラインで顔を合わせていることで、この4ヶ月でJACSHAの活動は順調に進んでいる。そして、毎日四股を踏むことで、下半身が随分安定してきた。

 

www.youtube.com

 

10月31日の「千住の1010人 in 2020年」をどのような形で行うかについて、まもなく公式発表が行われ、随時、募集などの広報が展開していく見込み。公式発表前に、ここで私的に言えることは、1010人が一同に会する当初のプランは、たとえ野外でもコロナ禍では実施が困難なので、オンラインを駆使して開催するつもりで、様々な企画を現在準備中ということ。本日も音まち事務局との打ち合わせ。さらには、映像記録を監修してくれる甲斐田祐輔さんとも打ち合わせ。甲斐田さんには、2014年に「千住の1010人」や2015年のバンコクツアー、2016年のインドネシアツアーの記録映像も担当していただいた。甲斐田さんとは、特にインドネシアでの濃厚な日々を経ているので、柔軟に対応してもらえるので、非常に安心。楽しみだ。

 

www.youtube.com