野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

竹澤悦子と「猫に小判」と高砂浦五郎

作曲の道をどのように探求していくのか、音楽の道をどのように探求していくのか。探求したり迷子になったりしながら、いろいろやってきていて、最近は、相撲の四股を踏むことに可能性を見出している。四股のどこが音楽なのか、と思われる方も大きかもしれない。

 

大陸から伝わった踏歌が、奈良で歌垣と出会って、新しい踏歌に変容していったように、今「四股1000」で日々変化している四股や声。そして、反閇、足拍子、踏歌、様々なヒントを四股に感じてしまい、はまっている。今朝も1000回四股を踏んだのだが、52日目にして、様々なテンポで踏む、テンポチェンジが初めて頻繁に登場した「四股1000」だった。このまま踏み続けていくと、深みにはまっていけると思う。と同時に、3年半前の「相撲道と作曲道」を音読してみると、まだまだ発見が多く、まだまだ奥が深い。

 

新作地歌「初代高砂浦五郎」を作曲中。地歌箏曲家の竹澤悦子さんの弾き語りの動画などを見て/聴いて研究中。溝入敬三作曲「猫に小判」は語りながら三味線を弾くし、歌いながら弾くし、音程も飛ぶし、なかなかな難曲。竹澤悦子は素晴らしい。

 

今日は、2曲目の「高見山大五郎」を作曲した。四股を踏みながら作曲しようと思い、午前中に1000回四股を踏んでいるのに、四股を踏みながら歌詞を唱えてみたり歌ってみたりする。そうして定着してきたものを譜面に書いていく。そして、そこに三味線の手をつけていく。こうして、作曲完了。

 

そして、初代高砂浦五郎について本を読む。この人は、とにかく力士の待遇をよくするために尽力した人で、相撲の番付で大関とか横綱とかになったのではないが、相撲界の仕組みを整えた。

 

ついつい、3曲目の「増位山の鞍替え」も作曲したくなり、これも書き、結構ノリノリで楽しく作曲。4曲目の「相生の鞍替え」は3曲目と微妙に違うけれども双子の曲なので、これも書き終える。ということで、4曲目まで書き終えて、いよいよ明日は、クライマックスの5曲目に着手。あと2曲しか書けないと思うと寂しい。

 

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