野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

初代高砂浦五郎を作曲中

今朝の「四股1000」では、さいたまトリエンナーレ2016でのJACSHAフォーラム「相撲道と作曲道1」の音読に入った。一ノ矢さんの仰る相撲道は、筋肉を鍛えるとかパワーを増すということではなく、踏ん張らないで、全身を均等に使って体のどこにも負担をかけない、ということを再認識した。今、ぼくたちが毎日四股を踏んでいるのも、頑張らないために、究極の脱力を目指すためにやっている。一ノ矢さんから双葉山の脱力について何度も聞いた影響で、いかに脱力して作曲できるかについて、ここ数年志向してきた。頑張って作曲するのではなく、悩んで作曲するのではなく、力を使わないで作曲するために、自分を整えていくことを目指してきた。ぼくの作曲道は、随分、一ノ矢さんと双葉山に影響を受けている。作曲の道を切り開くために、四股を踏むのがよいという直感は、今では確信になっている。

 

本日は、自宅にて、「初代高砂浦五郎 〜高砂浦五郎を賜るの段」のプロローグでありエピローグとなる相撲甚句に基づく楽曲を作曲した。集中して作業ができた。全部で7曲から成るうちの1曲目と7曲目になる予定。全部完成していないのに、まずこの曲だけ譜面を竹澤悦子さんに送る。

 

今日は梅雨でありながら、いい天気だったので、少しお出かけ、鴨川沿いなどサイクリング。里村さんと、6月21日の夏至の四股の良い場所を探しに行く。京都の山々は、緑が濃くなってきている。

 

夜、「相撲道と作曲道1」のテープ起こしの続きの作業。四股とテッポウを一ノ矢さんに指導してもらうこと、岩槻でリサーチした古式土俵入りと大相撲の共通点の話、そして作曲道について、の濃密なトークを振り返る。明日の「四股1000」で読みたい。