野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ポーランド国営ラジオで2時間野村誠特集番組が放送!

今朝の日本時間7時に、ポーランド国営ラジオPolskie Radioの番組Nokturnで2時間番組で、野村誠特集プログラムが放送されました。以下のウェブサイトで聞けます。

 

www.polskieradio.pl

 

北千住の仲町の家で起床後、インタビューまでの時間に、少し作曲作業。 3月1日に開催の「世界のしょうない音楽祭2020」に向けて、新曲を作曲中。明日のワークショップに間に合わせるべく。

 

その後、5月31日開催の「千住の1010人 in 2020年」に関するCINRAのインタビュー。ライターの大石さん、編集の矢島さん、撮影の南さん。CINRAのインタビューを受けるのは、2012年以来で8年ぶり。8年前のインタビューはこちら。

 

「音」は人や街を変えることができるのか?『音まち千住の縁』 Vol.3 作曲家・野村誠、日本が変わるため「だじゃれ音楽」でおじさんとコラボ - コラム : CINRA.NET

 

2時間近く、あつく語りました!インタビュー記事がアップされるのが楽しみ。ちなみに、音まちのスタッフが、「メメットは、インドネシアモーツァルト」との声が出た。ちなみに、「アナンは、タイの小泉文夫」。「千住の1010人 in 2020年」には、インドネシアモーツァルトとタイの小泉文夫が登場。お楽しみに。

 

ランチを食べながら、8月の北斎バンドのコンサートに向けての打ち合わせ。すみゆめの萩原さん、照明の大庭さんと語り合うと、いろいろアイディアが湧き出てくる。

 

その後、新大久保に移動。大田智美さんのリハーサルに合流。3月10日の大田智美リサイタルで、野村誠作曲の「アコーディオン協奏曲」の日本初演が行われる。20分を超える大曲で、パフォーマンスの要素や即興の要素が全くない純粋に古典的な五線譜に書かれた作品。作品タイトルが、古風な「アコーディオン協奏曲」というだけでなく、各楽章のタイトルが、トッカータ、コラール、パルティータ、カノン、となっている。他のアコーディオンの作品が、「ウマとの音楽」、「ブタとの音楽」、「誰といますか?」、「ロシアンたんぽぽ」、「お酢と納豆」などであることを考えると、これは野村誠作品の中で、非常にレアな作品だ。編成も、アコーディオンに弦楽五重奏で、非常にクラシックな編成。亀井庸州・柳垣智子(ヴァイオリン)、赤坂智子(ヴィオラ)、北嶋愛季(チェロ)、佐藤洋嗣(コントラバス)という素晴らしい演奏家たちの迫力満点の演奏で、既に素晴らしい。ロックンロールのところが弦楽でロックされると最高な迫力。

 

クラシック・アコーディオン奏者 大田智美オフィシャルサイト

 

リハーサルが終わると、新幹線の車内で作曲を進めて、京都の自宅に戻り、「世界のしょうない音楽祭2020」に向けての作曲作業を続ける。と同時に、豊中市コロナウイルスの拡散防止のため全ての主催イベントを今後1ヶ月中止にする可能性があるとの連絡も入る。そうなると、3月1日のコンサートは中止になり、ぼくが今書いている曲は、演奏されることがなくなる。ここまで書いてきた作品が演奏されないのは、残念だし、それで作曲への気持ちが折れてしまいそうにもなる。でも、20世紀の作曲家などは、作曲した曲が何十年も演奏されなかったことなど数多くある。アイヴズの交響曲など、作曲してから何十年も演奏されなかったし、バルトークの「中国の不思議な役人」だって、なかなか上演されなかった。だから、気持ちが切れないように、作曲を続けた。深夜3時過ぎまで作曲して、ほぼ終わりが見えてきたので、とりあえず、24もあるパート譜のレイアウトを大急ぎでやって、今日はここまで。明日、微修正して、いよいよワークショップ。

 

ポーランドのラジオ番組を聴きたいのだけれども、作曲が終わってから聞こう。