野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

シェーンベルクは、だじゃれ音楽家だった

「千住の1010人 in 2020年」開催に向けての企画説明会の第2弾。本日は、台東区役所にて。

 

とにかく、この企画、結構、要素が多い。だいたい概要としては、こんな感じ。

 

千住スポーツ公園で1010人で演奏するのがフィナーレ

5月31日の1日限定イベント

街中各所で、移動型パレードあり

電車の車内で演奏して移動するチームあり

船上で演奏しながら隅田川を北上してくるチームあり

インドネシアとタイの作曲家も登場

楽器だけでなく、1010人全員で石を演奏したりもする

巨大な人形が指揮者となって演奏するシーンもある

五線の楽譜がある曲もあり、五線が読めなくても参加できる曲もある

あらゆる楽器で参加できる、楽器でないものも参加できる

事前の練習に参加して演奏するコアメンバーもいる

当日いきなり来て演奏に加わるお気楽コースもある

 

このことを、いかに伝えていくかが課題。

 

今日のイベントは盛況。そして、その後、映像記録をお願いする甲斐田さんとの打ち合わせ。そして、事務局との今後の広報に関する打ち合わせ。

 

京都へ帰り新幹線で、Malcolm MacDonald著「Schoenberg」を読了。シェーンベルクという多彩な音楽家について、そんなに知らなかったことを思い知らされた好著。12音技法の創始者で、小難しい作曲家のように誤解されがちだが、ヘンデルを題材にした調性の曲があったり、フリクニフリクラの編曲があったり、コミックオペラもあり、クリスマスソングのアレンジもあり、なんでもある。そして、大変重要なことは、だじゃれが大好きで、冗談が大好きな人で笑いがいっぱいだったと91ページに書かれていたこと。

 

And there was plenty of laughter in his classes. Schoenberg was a natural clown. His stream of jokes and puns good and bad, his epigrams and apothegms, his flights of fancy, were accompanied by a repertoire of facial expressions andnbody-language which Newlin found impossible to convey but which she assures us was an inevitable part of Schoenberg eperience.  (MacDonald, Malcolm  Schoenberg p.91)