野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

でしでしでし again!

フレデリック・ショパン音楽大学の教授であるアリーナは、フレデリック・ショパン音楽院でも教えている。本日は、フレデリック・ショパン音楽院で、ワークショップ。サックスの学生が5人とクラリネットの学生一人の6人。普段はクラシックの演奏をしている学生たちに、今日は楽譜を使わずに演奏することにチャレンジしてもらった。

 

まずは、「せーの」という合図で即興するのをやってもらう。続いて、「1234」というカウントで即興。指揮の合図で、交代にソロもやってもらう。これで、途中でいいフレーズが登場したので、それを他の生徒にも真似してもらい、それをベースにアドリブしてもらう。また、ポーランド語で、「今日はいい天気」と言ってもらい、そのリズムで即興で演奏してもらう。ソロだったり、トゥッティだったり、指揮の合図でアンサンブルが変化。いい感じ。

 

せっかくいい感じなので、1995年に作曲した「でしでしでし」を抜粋でやってもらう。楽譜を使わずに、口伝で伝えていく。こうして曲ができていく。次回、ポーランドに来たら、アリーナ、アルベルトに加えて、学生たちのビッグバンド付きで「でしでしでし」ができる、と思った。ほぼ、全曲を一応、やってみる。

 

学生から「インテルメッツォ」について質問がある。既にネット上で調べて美しい曲だと言われて、ピアノで演奏し、曲の由来について語る。ドメスティック・バイオレンスに関する話をする。

 

音楽院でのワークショップを終え、Dizzy Dizzy Studioに行く。アルベルトが待ち構えている。オーボエのセバスチャンもレコーディングに参加。音響技師のフィリップがマイクをセッティングしていて、マイクがかなりいいマイクで音もとてもよくとれている。ヨーロッパは220Vなのがいいのか、それとも空気が乾燥しているのがいいのか、とにかく録音がいい。今日は即興をしまくって、それを録音。