野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ミステリー合唱

イギリスのトーキーのヒュー・ナンキヴェルの家に滞在中。トーキーの生んだ世界的な推理小説作家アガサ・クリスティを記念して、国際アガサクリスティフェスティバルが開催される。アガサ・クリスティ財団は保守的なのだが、フェスティバルの芸術監督のジェイムスが実験的/先進的な内容を積極的に取り入れているので、古風な推理小説ファンが世界から訪れて来るが、そこに先鋭的なプログラムが入っていて、観客層とプログラムのずれがあるようだ。ヒューは、フェスティバルから「ミステリー音楽」というテーマで、コンサートを依頼されていて、バロック時代の作曲家Biberの「ミステリーソナタ」の演奏があったり、作曲家/ヴァイオリニストのエマが新曲を作ったり、またワークショップでミステリー音楽を創作したり、スティーヴが映像作品を作ったりする。

 

今日は、合唱のワークショップ。60代の女性が多く15名ほど集まる。子どもはゼロ。11時−18時。まずは、ウォーミングアップに、声を出したり、体を動かした後、いくつかの歌を歌う。その中には、「イカを食べたいですか」というヒューのオリジナルソングもある。3パートに分れた5拍子の曲。

 

つづいて、昨日、二つの老人ホームで作った4つの歌を順番に歌っていき、歌えるようにしていく。徐々にアレンジされて、いい感じ。

 

そして、1月にえずこホールで作った歌を、ぼくが歌い、どんな意味かをみんなに推理してもらう。それが歌詞になり新しい歌ができる。次に、コードネームを適当に言ってもらい、Em, G, A♭,Dというコード進行ができる。そして、何拍子がいいか尋ねると「13拍子」という答えが返ってきて、13拍子になり、すごく面白い歌ができる。午後は、野村チームとスティーヴチームに分かれて、それぞれ曲を発展させる。来週の日曜日のコンサートに向けて、準備万全。

 

夜は、テレビでモンティーパイソン50年特集番組を見る。イギリス人は、やはりモンティーパイソンが好きだ。