野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

トットに門限ズのインタビュー掲載されました

鳥取ウェブマガジン「トット」に、門限ズのインタビューが掲載された。長文で読み応えがある。

 

門限ズ(クロスジャンルバンド)#1 まずは自分たちで越境する遊びをしよう | +〇++〇(トット)

 

今日も引きこもりで作曲。基本、作曲家という職業は引きこもり。家で黙々と作業をしていることが多い。この引きこもりが世の中と断絶して自分の世界にこもりすぎてしまうので、ぼくは、人と関われる時間をとりながら作曲したいと思って、人々と交流しながら作曲する道を切り開いてきた。あと、譜面を書いていると視力が落ちるので、ずっと譜面を書いているとメガネの生活になるだろうなぁ、と思って、メガネが似合わないので、譜面を書いてばかりの生活はやめようと思って、交流しながら作曲する道をつくることにした。そんなことを考えたのは、20代の頃。当時の展望では、20代のうちは体力があるので、子どもと走り回ったりできるが、年をとったら無理、譜面を書くのは年をとってからでもできる、だった。つまり、当時の展望では、50になったら、子どもとのワークショップなどする気力も体力もないだろう、という予想だったのだが、50になっても、相変わらずやっている。体力は落ちるものの、年齢を重ねると力の抜き方を覚えることもある。

 

というわけで、ぼくの人生は、家に引きこもったり、遠征に出たり、が交互に訪れる。とりあえず、この作曲が終わるまでは、引きこもり。というわけで、昨日から書き始めた譜面の続きを書いている。スケッチしていて、方針は決まっているのだけれども、実際に音符を書いていくと、楽譜が勝手に語り始めて、曲は思わぬ方に展開していくことが多い。この思わぬ方に転がっていく感じが作曲している時の楽しみである。それは、ワークショップをしている時も似ている。こんな方針で進めようと事前に考えていても、実際に始めてみると、予想外のことが起こって、事前には予想しなかった発見がある。一人で作曲している時も、同様なのだが、これは多分、自分という人格の中に色々なキャラクターがいて、その様々な自分が共同作曲しているような感じだからだ。

 

というわけで、作曲を楽しんでいた。すると、ちょっと昨年つくった新潟組曲「水と土のこどもたち」に似た感じが出てきて、そういえば、8月25日に、大田智美さんとコンサートするんだった。新潟組曲も演奏するし、「動物の演劇組曲」も10曲全て演奏するつもりで、譜面を引っ張り出して見てみると、難しい。これ、練習しなければ、急には弾けないよ、と大慌てで譜読みを始める。

 

作曲は、そこそこ順調に進んでいるので、今週中には書き終わる予定。それにしても、引きこもっていると、誰とも話もせず、誰にも会わずに、気がつくと1日が過ぎていく。