野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

12年後の「あーだ・こーだ・けーだ」

香港のベリーニは、甘え上手なので、いろいろ急に頼んでくる。4月11−13日に香港で行われる国際会議「知的障がい者のアート活動の展開」&カーニバルのフライヤーの日本語訳の文章をチェックして欲しい、とのこと。見ると意味はだいたい通じるけれども、自然な日本語ではないので、結構、添削が必要。なので、鳥取に向かうバスの車内で、添削する。バスには偶然、まっこい(山本麻紀子)の巨人プロジェクトをサポートしてくれている新井さんも乗っていて、4月にはイギリスで一緒になる。

 

鳥取に着き、わらべ館にて、倉品淳子の演劇ワークショップ「はじまりは、午后の授業」。輪になって行うゲームが、マルセイユでやっていた「サムライ」にそっくり。それが、「ジョバンニ」に変化していく。その後、宮沢賢治のテキストをもとに進んでいく演劇ワークショップ。ぼくは即興で音楽を演奏。視覚障害の人が参加していることから、パートナーの体を触る活動になったり、ニュージーランドの人がいたことから、日本語と英語が交わったりする。赤ちゃんを連れたお母さんがいたことが、即興演劇のシーンに影響を与える。多様な参加者がいることで、面白くなっていくのがよい。

 

個人的には、嬉しい再会があった。12年以上前、「取手アートプロジェクト2006」のゲストプロデューサーをした時に、「仕掛けあいプロジェクト あーだ・こーだ・けーだ」をやった。その時に、250組ほどの応募者の中から20名ほどのメンバーを選出した。応募者は一人を除いて大人で、ほとんどがアーティストだったが、一人だけ小学2年生がいて、応募の中の最年少だった。ぼくは彼女をプロジェクトのメンバーとして選出した。彼女が太鼓の達人が得意だったから、山中カメラが盆踊りをやることを思いつき、「マルトの音頭」を作った。その後、山中カメラは盆踊り作家として活躍した。さらにその後、それに触発された大友良英さんが、盆踊りを創作し、福島や札幌などでも盆踊りライブをしていると言う。そのきっかけを作った小学2年生に久しぶりに再会した。20歳になった彼女は、取手を飛び出し鳥取大学の学生になっていた。懐かしくなって、取手アートプロジェクト2006のサイトを見た。当時のメンバーの動向が気になるなぁ。今、あらためて、メンバーの名前を見ると、ユニークな人選だったな、と思う。

 

 

 

toride-ap.gr.jp

toride-ap.gr.jp

makotonomura.hatenablog.com

makotonomura.hatenablog.com