野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

新潟組曲「水と土のこどもたち」世界初演

新潟にきております。午前中は、ホールで「こどもナンデモカンデモ交響楽団」ワークショップでした。鍵盤ハーモニカを持参の1−6年生のこどもたち20人。こどもたちと「しんげんち」というゲームをやって、その発展で、鍵盤ハーモニカで「しんげんち」をやりました。2008年に水戸芸術館でワークショップした時に、「しんげんち」の発展で「げんしじん」という曲を作ったことを思い出してやった部分もあります。

「しんげんち」のゲームの中で、こどもたちがやった演奏をピックアップして、それを再構成してアレンジしていくことで、3楽章から成る曲ができました。竹刀を持って来た子がいて、竹刀を指揮棒として使って欲しいとのリクエストがあったので、急に、「なんちゃって師範」を演じる羽目になりました。

第1部は、大田智美さんの素晴らしき独奏で、グリーグの抒情小曲集、野村誠の「ブタとの音楽」。そして、大田+野村で、野村誠作曲の「ウマとの音楽」を久しぶりに共演いたしました。よく考えたら、2013年に千住だじゃれ音楽祭で共演して以来5年ぶりにこの曲を智美ちゃんと共演しました。色々、指が忘れているところがあったので、また時々はやって思い出さないと、と思います。

第2部では、「こどもナンデモカンデモ交響楽団」の演奏を行い、さらに家族が撮影するために、もう一度演奏しました。静かに1回、撮影OKでもう一回演奏するのは、初の試みでしたが、面白かった。

第3部では、7月のワークショップの様子を動画で紹介して後、大田+野村で、野村誠作曲「新潟組曲『水と土のこどもたち』」の6曲を世界初演いたしました。7月にワークショップに参加したこどもたちに、最後は舞台に上がってもらい、一言ずつ感想ももらって、アンコールに、「愉快な小熊さん」をこどもたちに歌ってもらいながら共演。ああ、この子たちに、もう会えないのかな、と思うと、ちょっと寂しいな。また、会いたいな。

「新潟組曲『水と土のこどもたち』」の再演の話も浮上してきました。新潟での「こどもプロジェクト」は本日で終了ですが、この曲はこれからも生き続けていくことでしょう。

新潟組曲「水と土のこどもたち」
1 謎の多い自然
2 チョチョズ
3 愉快な小熊さん
4 蓮の成長
5 福島潟大事件
6 福島潟散歩

大田智美ちゃん、こどもたち、スタッフの皆さん、どうもありがとうございました。