野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

横綱ピアニストに稽古をつけてもらう

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両国門天ホールにて、ピアニストの中川賢一さんと2台ピアノのリハーサル。13時から21時まで、8時間、ぶっ通し。横綱ピアニストに猛稽古を受けているような感じでした。中川さんのエネルギー、音楽に関する情熱、確かな技術と豊かな音楽性に、8時間の猛稽古は本当に豊かな時間でした。

メシアンの「アーメンの幻影」は、メシアン演奏経験豊富な中川さんから、様々なアンサンブルの極意を伝授してもらいながら、演奏を作り上げていくのが、非常にスリリングでした。この恍惚感たっぷりの傑作を、中川さんと何度も演奏できるのは、幸せなことです。

また、野村の新曲「オリヴィエ・メシアンに注ぐ20のまなざし」の8曲は、一曲ずつ本当に丁寧に演奏を練り上げていく作業でした。「もう一回やらせていただいてもいいですか?」と何度も中川さんが仰り、本当に、食事もおやつもなく、8時間も稽古していただき、大感謝です。

野村の過去の作品「日本センチュリー交響楽団のテーマ」、「おっぺけぺーの種を蒔け」、「テキストのたね」、「十年音泉」、「相撲聞序曲」、「相撲の譜」も、中川さんと演奏することで、作品の新たな顔が見えてきて、本当に面白いのです。

本番は9月4日@両国門天ホールです。

メシアン生誕110年 中川賢一・野村誠生誕50年記念 2台ピアノコンサート

オリヴィエ・メシアンに注ぐ20のまなざし
公演日 2018年9月4日(火)19:00
会場 両国門天ホール
価格 入場料(税込):前売 3,000円、学生・門天会員 2,500円、当日 各500円増
チケット
お問い合わせ
問:両国門天ホール
電話/FAX: 03-6666-9491(電話は平日の13:00〜17:00)
メール:ticket@monten.jp (@は半角に直してください)
http://www.monten.jp/20180904
【出演】
中川賢一(ピアノ)
野村誠(ピアノ)
【曲目】
野村誠作曲 「オリヴィエ・メシアンに注ぐ20のまなざし」(2018:世界初演)
1) 異国の鳥とインドの古文書のまなざし
2) 音価と強度のまなざし
3) 逆行不能な鐘のまなざし
4) ギリシアの詩と俳諧のまなざし
5) 時の終わりと瞬間の時間のまなざし
6) 喜びのジャズと雅楽のまなざし
7) 移調の限られた銀杏のまなざし
8) 火の島とガムランのまなざし
オリヴィエ・メシアン作曲 「アーメンの幻影」(1944)より
5)天使と聖人と鳥の歌のアーメン
6)審判のアーメン
7)成就のアーメン
野村誠作曲
「相撲聞序曲」(2017)
「相撲の譜」(2017)
「十年音泉」(2017)
「テキストのたね」(2017)
「おっぺけぺーの種を蒔け」(2015)
「日本センチュリー交響楽団のテーマ」(2015)