野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

「點心組曲」発酵中

香港での「點心組曲」継続中。本日は、「點心組曲」第15楽章となるかもしれない高齢者の施設の1回目。とりあえず、鍵ハモ演奏しながら、皆さんの様子を見て、耳が聞こえる人聞こえない人、目が見える人見えない人、どんな具合かなんとなく把握。昨日の第14楽章である認知症グループで生まれた名前の紹介ソングを歌って、何人かの方の声も聞いて。すると、「オーギューアッソーロー」(私の名前は気違い男)と答えた人がいて、せっかくなので、この言葉を覚えて、ぼくがクレイジーに歌ってみました。その後、トーンチャイムや楽器などを皆さんに演奏してもらうと、なんだか早朝の気分になって、ぼくはピアノを弾きながら、ニワトリの鳴き声をしていました。コッコッコッコッコッコッコケー!なんでも、ここにいる方々が子どもの頃の香港の田舎では、ニワトリの鳴き声は、よく聞こえたのだそうです。せっかくなので、何か歌いたい広東語の歌を歌ってもらうことに。「朋友」という歌。カラオケにのせて歌って下さった。そこで、野村が、このカラオケにのせて、曲のメロディーで、知っている広東語を羅列して歌ってみました。脈絡なく駅名を言ったり、食べ物の名前を羅列したりの歌でしたが、お年寄りたち、大盛り上がりで良かった。

「點心組曲」第4楽章の「MTR REMIX」の6回目。前回は、色々な言葉を羅列し続けたカヤン。今日は、普通に歌を歌って、それを何テイクもとりました。日によって、違うスイッチが入るのが面白い。

「點心組曲」第1楽章の「Happy Handsome Rock'n Roll」の9回目。前回、イントロも確定。今日は、エンディングができました。エンディングでは、Fさんにウインドチャイムをやってもらうことになりました。それで、通して練習をしていると、メーリンがやってきました。「何の歌を歌っているの?」と聞かれたので、Fさんの作った歌だ、と言ったら、驚いておられ、「次回までに譜面をもらって練習しなければ」と笑う。

「點心組曲」第2楽章の「ドラムカーニバル」6回目。本日、バンドリーダーのために、中国太鼓を一つ借りてきました。バンドリーダーさんは、視覚障害なのですが、初めてやる中国太鼓を触りながら、楽器の大きさをすぐに把握して、太鼓のふちを叩くことにも、難なく成功。さすが!そして、今日は、バンドリーダーさんがリズムを決めて始める、というスタイルにしたところ、次々に違うリズムパターンを考えて、合計10のリズムパターンでドラミングしました。このグループと、ダンスチームで、コラボができないか、近々提案してみようと思う。

「點心組曲」第3楽章の「車椅子四重奏」6回目。相変わらず、4人をバラバラに15分ずつ個人セッションしています。各自の演奏がしっかり定着してスタイルができてきたので、そろそろ合奏を試みてみたい。次回は、二人ずつの二重奏にするか、いきなり四重奏にするか、かな。

「點心組曲」第8楽章の木琴楽団3回目は、メンバーが一人しか来なかった。逆に、1対1で、しっかり木琴と鉄琴だけのアンサンブルをみっちり30分やれて、面白かった。

陶芸のクラスを覗きに行くと、着々とみんなが楽器づくりをすすめていた。6月末くらいには、できあがるかな?