野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

草本利枝展はじまる

税務署に行って、無事、確定申告2年分を完了。

その後、香港のベリーニとネット通話で打ち合わせ。いよいよ明日から、香港です。洗濯、荷造りなども進めて後、草本利枝写真展会場へ。

今は使われていない登り窯が会場であり、かつての職人たちの作業の痕跡がしっかり残っている場がそのままに近い状態でありまして、この強烈な場の力に抗わずに、どのように写真展が成立するのかは、甚だ見るまではイメージできなかったのですが、この別府出身で別府ラブの京都在住のセンス抜群な写真家にかかると、別府の湯煙の写真と、登り窯の煙が見事につながり、お互いを活かしながら、さらに強烈な世界をつくりあげることに成功していたのです。

ぼくは、オープニングライブを担当。午後5時開始という集まりにくい時間にも関わらず、大勢の方々がお集りいただきました。鍵盤ハーモニカの世界から、徐々に、登り窯の世界へ、そして煙の世界を経て、草本写真の湯煙の世界へ、という流れになり、湯煙の歌を歌いながら、鍵盤ハーモニカを同時に吹くという吹き語りをして、最後は終わりました。吹きながら歌うのは、どちらも不完全になっていき、その中で、でも、吹きたい、でも歌いたい、という気持ちで演奏を終えました。多大なインスピレーションを得た時間でした。ありがとうございます。

その後、スコットランドから来た高齢者との作品づくりを続ける演出家、音楽家、映像作家の3人とのクイック打ち合わせをして後、草本展の打ち上げパーティーに参加。ずっと話していたい京都の仲間たちとも、しばしのお別れです。

帰宅後、荷造りを続け、最後、寝る間際に水着を入れていないことに気づき、水着も入れて、完了。明日から、香港。