野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

岡山芸術交流

「岡山芸術交流」は、リアム・ギリックをアーティスティック・ディレクターに迎えて、30組ほどのアーティストを招聘しての展覧会です。ぼくは、島袋道浩の新作「弓から弓へ」の音楽を作曲したのですが、本日は岡山城での島袋作品の展示を見て後、岡山城に展示されている他の作家の作品リクリット・ティラヴァーニャの頓知のような鏡の茶室の作品「this is A, this is not A, this is both A and not-A, this is neither A nor not-A」やホルヘ・バルドの建築作品を観賞。そして、さらに岡山県立図書館前のフィリップ・パレーノ作品、県庁前広場、林原美術館でのピエール・ユイグの野村とは全然違うアプローチの動物とのコラボレーション作品などなどを観賞し、町中にある野外作品リアム・ギリック、ライアン・ガンだーなどを見る。岡山市立オリエント美術館でのエジプト美術などと同じ空間に展示されている現代美術を鑑賞。その隣にある旧後楽館天神校舎跡地が、かなり多くの作家の作品が展示されていて、荒木悠、下道基行の作品も観賞。岡山県天神山文化プラザにも、展示。一通り全部観賞の後、京都に戻る。

山形ビエンナーレは、デザイナー、詩人、小説家、絵本作家、ミュージシャンなど多彩なクリエイターがライブイベントと展示でクリエイティブな空間をそこかしこに出現させていた。自由に溢れていて、内容が多岐に渡っていて、ジャンル不明のセッションのようなイベント。基盤になっていたのは大学で、学生スタッフが関わる親密感もある。

さいたまトリエンナーレは、現代美術家、音楽家、演出家などが、町中でのプロジェクトやワークショップを多数展開する。電車の中で演劇をしたり、町中の各所に⇒を設置したり、洗濯物を写生したり。プロジェクトの成果を展示でも発表していたが、展覧会だけ見るよりは実際のプロジェクトに参加する方が断然楽しいのだろう。ポストワークショップとしての展示をどう成立させるかが、重要になりそう。基盤になっているのは、市。

岡山芸術交流は、現代美術家による展覧会で、その意味で、純粋に展示だけで楽しめると思います。基盤になっているのが企業。

ということで、ぼくは、上記の3つのこの秋関わったのですが、3つとも全く違います。きっと、色々なところで芸術祭がありますが、どれも全く違う特色があるのでしょう。