野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

子どもオペラrossignols en cage

バンコクへ。タイ航空の機内では、タイ音楽を聴く。懐かしい音。

日本時間の午後5時10分、現地の午後3時10分に到着。34℃の南国。汗がじわっと出てくる。観光シーズンのため長蛇の列。

Anant Narkkongと再会。タイの民族音楽学者/作曲家。一緒に、アノタイの「子どもオペラ」のリハーサル会場へ向かう。今日は、アナンのグループKorphaiは、ジャズフェスティバルのオープニングに出演だが、アナンは参加せずに、ぼくを迎えに来てくれる。有り難い友人だ。Korphaiの方は、アナンの作曲した曲を演奏する。スマホで自撮りする人を茶化す曲で、タイ古典舞踊のダンサーが、スマホを持って自撮りしながら踊る曲。なんとも自由だ。明日行くmuseum siamは、単なる展示だけでなく、オルタナティブ・アートスペースとして、色んな面白い試みをしているとのこと。それから、うるさくして良い図書館の話。図書館にドラムセットが置いてあったり、楽譜を見ながら楽器を鳴らして良かったりする静かじゃない図書館をやっているとか。これもアナンのアイディア。常に自由で陽気。

Princess Galyani Vadhana Institute of Musicに着く。舞台上には、50人近くのユースオーケストラが、ダムリ先生の指揮で演奏。いくつかの音楽大学の合同オケ。フロアで子どもたちが演じ歌う。オケの音量に負けないように、マイクで歌う。16のシーンになっていて、それぞれがミュージカル風だったりして、オーケストレーションされている。即興の余地はほとんどなく、がっちり作曲されている。作曲家のアノタイと再会。作曲家のジャンダヴィは、キーボードやギターなどで演奏に参加している。どうやら、子どもとのワークショップで作った歌をベースに、それを二人の作曲家や作曲の学生などで、オーケストラにアレンジしたらしい。大作。

アノタイから譜面を渡され、ぼくは鍵ハモでアコーディオンパートを演奏。結局、夜10時(つまり日本時間の12時)まで、みっちり稽古は続き、それからホテルに戻る。ホテルには、東京からの千住だじゃれ音楽祭「熱タイ音楽隊」のメンバーが到着。いよいよ、明日から「熱タイ音楽隊」の1週間が本格始動。