野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

高雄にて

台湾南部の都市、高雄のメイの家に宿泊中。そもそも、メイとは北海道で出会った。2010年5月、新婚旅行を北海道に行くか台湾に行くか迷った末に、北海道にした。ところが、泊まっている町が気に入らず、滞在しているホテルを一泊早く出て、急遽別の町のホテルを予約した。そのホテルは、実はユースホステルで、オフシーズンのためか、宿泊客は、ぼくら以外には一人しかいなかった。ユースホステルなので、夕食は食堂で一緒に食べる。声をかけないわけにもいかずに、声をかけると台湾人だった。それから1年半後、台湾に撮影旅行に行った際に、高雄のメイを訪ねた。メイの案内で、奇跡的な出会いもあり、即興コラボレーションも行われた。メイはこの状況を撮影して、台湾の雑誌での連載記事で、とりあげてくれた。偶然の出会いなのに、本当に大切な友人で、きっと一生の付き合いになるだろう。あれから2年ぶりに、再び高雄を訪れた。

メイが、今日はどこに行きたい?と聞くので、2年前に行った「御書房」に行きたい、と伝える。

http://michelleoboe.pixnet.net/blog/post/24689940-%E3%80%90%E9%AB%98%E9%9B%84%E3%80%91%E5%BE%A1%E6%9B%B8%E6%88%BF

「御書房」のオーナーは忙しい人だから、会えるとは限らないけどいい?と言う。もちろん、会えたら会う。会えなければ会わない。そんなつもりで言う。妻が、海が見たいと言う。すると、メイが運転してくれそうな友達あたってみる、と言って、電話をする。そして、笑い出した。なんだろう?

電話を切ると、メイが言う「あなた達が来ると、奇跡が起きるんだけど」。今日、電話した人ワンユインは、連絡してもなかなか予定が空いていない人なのに、今日だけ空いてるって。しかも、なんと昨日、「御書房」のオーナーと会ったらしく、今日、御書房で会う約束してるらしい。凄いラッキー。今から車で家まで来てくれる、とのこと!前の時も、別の友達が偶々仕事が休みになったから、運転してくれた。あなた達、どうして、そんなに運がいいの?とメイが言う。どうやら、非常にラッキーらしい。神様に歓迎されているらしい。

御書房に行くと、メイの別の友人とばったり。この人は、メイが書いた雑誌の記事で、ぼくらのことを既に知っていたらしく、「知ってる知ってる。雑誌の記事で読んだよ。音楽、是非聴きたい」と言ってくれる。こちらの薬膳鍋をいただく。最高。その後、御書房のオーナーが出て来て、特別に色々なお茶をいれてくれる。台湾に来て、私に会わないで帰るのはダメよ、とのこと。ゆっくり色々なお茶を御馳走になったので、海に行く時間がなくなり、海は明日にして、近場の本屋に行くことに。まずは、子どもの本屋(小樹的家)に行こう、と連れて行ってもらう。そこは小さな子ども向けの本屋であり、カフェでもあり、小さなイベントなどもやっている。

http://littletreebook.pixnet.net/blog


壁面を使って「種子」をテーマにした展示をやっていた。ここのお店の人も、メイが書いた雑誌の記事で、ぼくらのことを知っていた。「いつ台湾でコンサートするの?」と言われる。これは、やらねば。そして、素敵なミニコミ誌を作っていて、テーマが「種子」の号。その後、別の本屋に行って、園芸のコーナーに「種子盆栽」の本を見つける。色々、園芸のインスピレーションを受ける。ジュディやヴィヴィアン、ワンユインも交えて、メイの家でデイナーの後、夜市に出かける。