野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

振付を作曲する

池袋の東京芸術劇場で、小学生とワークショップをして舞台作品をする「パフォーマンスキッズ・トーキョー」のワークショップが今日から始まりました。本番は3月31日の18:30〜ですが、入場無料で予約の受付は3月23日までなので、とにかく早めにお申し込みください。1回公演なので、応募多数の場合は抽選になります。

で、このパフォーマンスキッズ・トーキョーは、森下真樹さんが一作品(既に2月に上演)、井手茂太さんが一作品(3月29日に公演)、そして、野村誠が一作品を子どもたちと発表する。ということで、ダンサーに混じって、ぼくなりにダンス作品を発表しようという試み。

ぼく自身のこれまでの振付的な作品としては、まずは、マルガサリとやったガムラン作品「ペペロペロ」(2003)。これは演奏する動きを、かなり振付した。というか、振付することで音楽になるようにした。それから、振付家白井剛さんとの公演でやった「フィジカルピアニスト」(2007)と「フィジカルメロディカ」(2007)。さらに、今年1月にHugh Nankivellと佐久間新とやった「キーボード・コレオグラフィー・コレクション」(2009-)ということになる。で、今回、子どもたちとやるわけで、自分なりの振付作品を、どこまで作れるか、、、。

で、ワークショップは、あまりにも申し込み数が多かったので、一つのグループではなく、二つのチームを作ることにした。高学年チーム(5、6年生)7人、低学年チーム(2−4年生)19人。

低学年では、あまりの好奇心の旺盛さに驚いた。「ぼくの友人のヒューが」と言ったら、「ヒュー」という名前に爆笑したりして、そのネタだけで喜ぶ。ぼくがノートに文字を書き込めば、覗き込みに来て、面白がったり、ちょっかいを出す。もちろん、恥ずかしがりの子どももいるが、初日にこれだから、びっくり。人見知りの少ない人がいっぱいいる。子どもたちの提案で、自己紹介をやることに。

低学年のワークショップでは、ヒューがよくやるスイッチをやり、水戸芸術館で「げんしじん」に発展した「しんげんち」もやった。バレエの練習用にバーがあるが、それを鉄棒のように思うようだ。ジャンプして飛び込むようにピアノを弾くのと、バーの上をよちよちカニ動きをする子どもたちが、面白かった。活発な子どもたちなので、事故など起こらないように、安全面などは十分気をつけるように、再度打ち合わせもしたいと、ぼくの方から思った珍しいケース。

あと、ミュージカル、社交ダンス、バレエ、ピアノなど、様々な習い事をしている子どもがいっぱいいた。そうした習い事とは全然違うということを、まだ子どもたちは理解していないかもしれない。

高学年のワークショップでは、鍵盤ハーモニカのホースに興味を示し、ほとんど鍵盤はやらずに、ホースだけで、数々の奏法を編み出し、それはダンスでもあった。1時間以上ホースをやり続けても、飽きないどころか、深まっていく。10日間、必ず毎日、ホースのことを続けてみようと思った。鍵ハモのホースの第1人者になれる。

こちらは、ワークショップをあまり受けたこともなく、お菓子作りのワークショップには参加したことがあるけど、こういうのは初めてです、という感じでした。

明日は、さらに、どうなるんでしょう。楽しみです。