野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ヒューが柏木演劇ワークショップへ

ヒューが横浜で、柏木陽さんのやっている高校生の演劇ワークショップに、ゲスト講師として参加しました。

ヒューのワークショップは2時間。

1)最初に、簡単なリズムと名前を呼び合うゲームをやり
2)4人組でやるルイジアナの手遊びをやり
3)声をめいめいに「あーー」、「んーーー」、「えーー」と響かせるのをやり、

で、目をつぶってこれを始めたら、これが、本当に長い時間続きました。それを長時間続けて、その後、高校生たちにどんなイメージがしたかを説明してもらうのを、片言の英語にボディランゲージをいっぱいで、説明してもらいました。これが、まさしく演劇でした。

4)3)と同じことを、円の真ん中に寝て目をつぶっている人に聞かせる、という形でやった

これをやってみて、ヒューの問いは、自分たちだけで目をつぶって集中してやった時に、演奏者同士ですごく聞き合って関係があったけど、聞かせる相手(観客)がいることで、観客とのコミュニケーションを意識し過ぎて、今度は、演奏者同士で聞き合うことが薄くなっていくこと、、についてでした。

5)グループごとに言葉を使わずに、声と身体を使った1分の音と関係性と聴くということに関する作品を作ってもらう

これも、各グループ面白かったです。

(注)時間がないから聞かなかったけど、ヒューが時間があったら聞いただろう問いは、グループで創作する時、意見を全く言わなかった人がいたかとか、誰かがその場を仕切っていたか、とか、その場で作っていた人が全員楽しかったと思うか、などということを、各自、自分に問うてみてください、ということでした。別に答えがあるわけではないけど、そうしたことを考える、ということは、有効な問いだと思う、、と。

でも、それに付け加えて、日本では、鍋とか雑魚寝とか色々体験して、他人とシェアすることが、多分、イギリス人より上手だから、グループワークもイギリス人より得意なような気がする、とヒュー。

6)最後に、ヴィオラと、ぼくの鍵ハモの即興をしておしまい。