野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

今日は、池田デー

香港も残り3日。とても良い天気の朝。何かが終わっていくのではなく、また新しい関係が始まっていくような朝。肩こりがほぐれ、血が巡り、視界が明るくなり、生きていることに感謝する。

午前は、池田邦太郎さん、斉藤明子さんによるセッションを見学。JCRCに着いてすぐは、色々なセッションを見学するところから始まった。その後、ぼく自身の活動ばかりで、人のセッションを見学することはなかったけれども、初めて訪れる施設で、彼らのセッションを見学できて、また新鮮な気持ちになる。学びや気づきも多い。感謝。

その後、手品のクラスを見学。この手品のクラスを見学したのも、着いて一週間経たない頃だった。あれから3ヶ月。また、久しぶりに、彼らの日常と遭遇する。ハレとケ。非日常から日常へ。段々、日本に帰るための出口が見つかりかかってきた。爆発ピアノ君の手品クラスでの様子も、初めてじっくり見れた。

ランチの後、里村さんが帰国。その後、ぼく自身の帰国に向けて、荷造り。郵便局で、小包発送。書籍や紙資料と衣類の一部は、日本へ。

作曲家で音楽療法士バックパッカーで路上演奏家エスタが訪ねてくる。トラムコンサートや、ツアーコンサートの話をしたり、池田さんの手作り楽器の話をしたりする。

いよいよ、マコトバンドの最終リハーサル。マコトバンドAは、いつもながら、天才のエネルギーと創造力に満ちあふれた驚きのセッション。このグループにしごかれれば、どんなフリー・インプロの達人に囲まれても大丈夫になる。そんな達人たち。池田邦太郎さんは、カランの延々と反復するのに、延々と付き合っていて、それが面白かったなー。爆発ピアノ君は、途中で全体がコントロール不能になって不機嫌そうになったけれども、みんなが彼の指揮に従って、混沌の中に秩序が現れたとき、本当に幸せそうな笑みを浮かべてた。そんな風に、不思議なアンサンブルが生まれる。

マコトバンドBが始まる前に、エスタとセッション。そこにコタロー、クニタローの二人が加わり、楽しいジャム時間。彼女は、こうした体験をどんどん糧にしそうな音楽家

マコトバンドBは、突出したエネルギーではないし、決して音量も大きくないけれども、でも、喜びに溢れた音楽だ。せっかくなので、池田邦太郎さんと自由即興のピアノ連弾をしてもらう。それぞれ、ピアノだとこんな表情を見せるのかと、面白い。最後は、邦太郎さんと野村の連弾。それに、みんなも楽器で加わった。これが、今回、JCRCでの最後のセッション。

明日は、いよいよ千秋楽。