野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

棲家リハーサル/200m想リハーサル

京都芸術センターの講堂にて、きたまりダンス公演《棲家》のリハーサル。舞台監督の浜村修司さんがせっせと舞台を仮組みしていて、振付/演出のきたまりさんと二人で黙々と作業をしている。手伝おうと声をかけるが、手が足りてるしピアニストに設営作業させ…

棲家のテキスト/野田幸江『植物のありさま』

3月5日、6日、京都芸術センターでダンス公演《棲家》に出演する。当日パンフに掲載する原稿の執筆、なかなか難航していたが、ようやく書き上げる。当初400字でと言われていたのに、1700字になってしまった。書きたいことがありすぎて、これでもかなり削った…

世界のしょうない音楽祭2022/陰性でした

東京を出発し、大阪へ。「世界のしょうない音楽祭」。ローズ文化ホールの舞台上に所狭しと楽器が並ぶ。今まで、リモートと対面のハイブリッドワークショップだったので、全員集合したら、こんなにたくさんいるとは驚き。3年前のコロナ前の時の総勢60名ほど…

校歌の作曲/だじゃれ音楽研究会

横浜の小学校を訪ねた。昨年の春に少子化で合併した小学校が、初の卒業式を前に校歌の作成に取り組んでいる。歌詞は子どもたちの代表の6年生10名ほどが中心となって作った。全校児童にアンケートもとったそうだ。その作曲の依頼を受けた。せっかくなので、…

清水友美さんx川上音二郎x関西の作曲家xアジアの作曲家

新幹線の車内から見える滋賀の雪化粧された景色を見て、滋賀に思うを馳せながら、関東へ向かう。ミューザ川崎へ。歌って踊るピアニストの清水友美さんのコンサートに、ゲスト出演。 本日のぼくの役割は、 ピアノ演奏(Alfred Wong《2 Javanese Gamelan Trans…

世界のしょうない音楽ワークショップ6回目@大阪音大

『ピアソラナイト〜featuring 野村誠』の熱演に接した興奮で、昨夜はなかなか寝つけなかった。 門限ズと九州大学のオンラインの打ち合わせの後、大阪音大にて、世界のしょうない音楽ワークショップの6回目。新曲《雪つもり 時の流れが 春をよび》を大合奏す…

人間の才能 生み出すことと生きること/ピアソラナイト featuring 野村誠

今日は、美術館→コンサートホール、という一日だった。 まずは美術館。昨日からの滋賀滞在の第3弾として、滋賀県立美術館を訪れ、ディレクターの保坂健二朗さんを訪ね、保坂さんが企画の展覧会『人間の才能 生み出すことと生きること』を観たが、これがめち…

世界凧博物館/共同アトリエsoil

久しぶりの滋賀県。昨日、日野駅のカフェなないろで、『ガチャ・コン音楽祭』の地域コーディネーター”ぐるぐる”による『ぐるぐるカフェ』なる企画が予定されていて、これは完全にメンバーから自発的に出てきた企画。ただ、コロナで実施は見送りになった。で…

舞台技術セミナーに向けて/十和田に向けて

3月18日の「舞台技術セミナー」に向けて、色々準備をしている。遠隔2地点にパフォーマーが分かれてインターネットを介して共演する。現時点でのテクノロジーを駆使しても、自然に共演などできるわけもなく、試行錯誤の連続である。ある意味、コミュニケーシ…

ぬか床/年度末の予定など

一時期、留守が続いて、ぬか床をダメにしてしまったことがあったのですが、毎日、丁寧にかき混ぜ続けていたら、乳酸菌も増えてきて、いい感じになってきました。ぬか床をかき混ぜていると、手の艶もよくなってきた気がするのは、気のせいだろうか。何より、…

ナンカロウと片岡祐介/校歌のたたき

今日はオフで、以前から少しずつ読んでいたKyle Gann著『The Music of Conlon Nancarrow』(Cambridge University Press)を読了。自動ピアノの作品で有名な作曲家コンロン・ナンカロウの分析の本。ナンカロウの約50曲以上ある自動ピアノのstudyシリーズは、解…

モニター導入/バラバラが関係してくる

オンラインでリハーサルのなどをすることが増えたのだが、パソコンの小さな画面の中がさらに小さな画面に分割し、その中で行われる微細なダンスとか、ちょっとした表情を見ようとするのが、かなり大変。そこで、モニターを購入し、設置してみた。大きな画面…

ハーモニー礼賛/2021年を作曲する/骨の髄までダイジェスト

3月5日、6日の京都芸術センターのダンス公演『棲家』に向けて、バッハのアリオーソをアレンジしていくつか録音してみる。 ぼくの生まれた1968年は作曲家豊作の年と言われていて、同年代に面白い作曲家がいっぱいいるのだが、夏田昌和さんもその一人。夏田…

世界のしょうない音楽祭/ピアソラナイトの曲目解説

2月26日の「世界のしょうない音楽祭」(@豊中市立ローズ文化ホール)に向けての打ち合わせ。日本センチュリー交響楽団、大阪音大、豊中市で。昨年は、無観客で収録のみだったが、今年は、ステージ上でマスクをしての演奏になるが、有観客になる予定。西…

骨の髄まで鍵盤ハーモニカ/十和田の下見/アコーディオン協奏曲

南川朱生さんと『骨の髄まで鍵盤ハーモニカ』を開催したのが1週間前。その時の記録動画が編集されてきた。ノールールで60分の即興演奏(実際は54分27秒)で、さっそくフル動画を堪能した。南川さんが素晴らしいのは、何かの音楽をするためのツールとして鍵…

ジョージ・クラム

1週間前に、アメリカの現代音楽の作曲家ジョージ・クラムが他界したというニュースを知る。エレキ弦楽四重奏のブラックエンジェルズなど作曲。享年92歳。全く面識はないし、すごく影響を受けた作曲家ではないが、創作のエネルギーにはとても感銘を受けた。…

コロナの時代の校歌/日本の作曲2010-2019

小学校の校歌を作曲することになった。急な依頼で今月末が〆切。コロナでマスクをして歌う時代に、校歌を作曲するってどういうことなのだろう、と与えられた歌詞を見ながら、色々考える。 歌詞は小学生たちが意見を出して集約したものとのことだが、普段だっ…

石橋鼓太郎博士論文発表会

今朝は、東京藝術大学大学院の博士課程在籍の石橋鼓太郎くんの博士論文の発表会があり、ぼくもリモートでゲストコメンテーターとして参加した。誰かの博士論文の中で、ぼくの活動に触れられたケースは、今までにも経験があるが(例えば、カナダのFiona Eviso…

制約を創造に変えるアートマネジメント/劇場塾2021 舞台技術セミナー

明日、石橋鼓太郎くんの東京藝術大学の博士論文の発表会にコメンテーターとしてオンライン参加する。一昨日まで作曲で時間がとれず、140ページ近くある論文『制約を創造に変えるアートマネジメント ー〈野村誠千住だじゃれ音楽祭〉のエスノグラフィー』の40…

宮城道雄、菊武祥庭、洋楽に出会う

大阪音楽大学にて、世界のしょうない音楽ワークショップの5回目。昨夜(というか今朝2時)に書き上げた新曲 《雪つもり 時の流れが 春をよび》 1 宮城道雄 洋楽に出会う 2 菊武祥庭 洋楽に出会う を実際に音に出した。1の方は、お正月によくBGMでかかる…

棲家の通し稽古/宮城道雄 洋楽と出会う/菊武祥庭 洋楽と出会う

東京滞在を終えて、京都に移動。新幹線の中で譜面を書き続けて、出口が見えてきた。明日のワークショップに新曲が間に合いそう。 きたまり演出/振付のダンス公演『棲家』のリハーサル。前回のリハーサルからダンスはかなり練り上げられていて、本番4週間前…

自分も生まれるの会議/骨の髄まで鍵盤ハーモニカ

『お産を楽しむ本』(農文協)の著者である河野有砂さんとの打ち合わせ。彼女と続けてきたプロジェクト『自分も生まれる旅xノムラノピアノ』からピアノ曲の楽譜と有砂さんの言葉が重なり合う本をつくろうという企画に発展して、昨年、ピアノ曲を作曲した。今…

4時間の猛練習を浴びる

大阪へ移動。日本センチュリー交響楽団の稽古場にて、2月22日のコンサート『ピアソラナイト featuring 野村誠』のリハーサルに立ち合う。アコーディオンの大田智美さん、ヴァイオリンの荒井英治さん、巖埼友美さん、ヴィオラの永松祐子さん、チェロの北口大…

夕鶴/シスコ/作曲

作曲も佳境だが、本日は熊本県立劇場に、オペラ《夕鶴》を観に行った。團伊玖磨作曲のオペラを岡田利規さんが演出。つう役は昨年ぼくが作曲した《たいようオルガン》を歌って下さったソプラノの小林沙羅さん。熊本市現代美術館の塔本シスコ展も見た。 (感想…

作曲中

今日は一日中、作曲。一日中やっていたが、果てしない。昨年は、こんなのを作曲した。 www.youtube.com

弁慶と牛若丸/問題行動トリオ/門限ズとボーイズと

2月26日の『世界のしょうない音楽祭』に向けて作曲中。大きな柱になった《稚児桜》は弁慶と牛若丸が五条大橋で遭遇したシーンを描く。手事の場面は、まさに弁慶が牛若丸の太刀を奪い取ろうとするが奪い取れないで降参するまでのシーンだ。インドネシアの…

稚児桜とワークショップの出会い/馬頭琴奏者と/ふれぶん組曲の次

今日は、一日中、菊武祥庭作曲の《稚児桜》の箏三重奏の手事(歌と歌の間の長い間奏)の楽譜を、五線譜に直す作業をやっていて、ようやく夕方に書き上げる。で、ここまでが準備で、ここからが作曲。この譜面とワークショップで起こった様々な出来事で化学反…

稚児桜/小鳥の練習曲/アンチ排除

箏曲《稚児桜》の譜面を五線譜に書き直す作業をしている。高音、中音、低音の3パートからなる合奏で、高音がいつも高音をやっているわけではなく、いろいろ絡み合う3つの箏。書いているうちに、だんだん作曲者の傾向というか癖が予想できるようになってき…