野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ピアノ/風呂フェッショナル/たんぽぽの家/ネットTAM

昨日に引き続き、『自分も生まれる旅とノムラノピアノ』のための作曲をしている。とにかく、ピアノに向かって、生まれてきた音を五線紙に書いていく。響きのようなもの、手触りのようなものを、書く。無理に何かを産み出そうとするのではなく、続きを書く。…

自分も生まれる旅

『お産を楽しむ本』の著者の河野有砂さんと、『自分も生まれる旅とノムラノピアノ』というイベントを2度開催し、第3弾を計画しているうちに第3弾はイベントではなく、本を作ろうという話になった。そう言っているうちに、コロナになったが、コロナになる…

尺八ブーム

昨日の日英交流のオンラインワークショップで、最初は箏を弾いていたのだが、途中から尺八を吹いていた。今日は一日中、尺八ブームで、空いた時間を見つけては、尺八を吹いた。尺八は、もっぱら即興で吹いている。息の漏れ具合の変化、倍音や音色の変化、ピ…

弓から弓へ/隅田川/座座/サウンドウォーク/日英交流

昨年の3月28日は、無観客コンサートでニコニコ動画配信で《Beethoven 250 迷惑な反復コーキョー曲》を初演した。あれから1年かぁ。色々あった1年だったなぁ。 syueki4.bunka.go.jp 東京藝術大学の卒業演奏会で野村誠の《弓から弓へ》を演奏してくれたコン…

リトルクラシック/ヨイサの会

本日は、神奈川へ。リトルクラシックin Kawasakiのお招きで、川崎愛児園にてワークショップ。児童養護施設にて、ピアニストの大類朋美さん、ヴァイオリストの大島路子さん、サクソフォニストの植川縁さんと。この3人で演奏できるように、「相撲聞序曲」を今…

四股/オルガン/報告書/ピアノ伴奏の録音/シュトックハウゼンの相撲講義

今朝も四股を1000回踏む。「野の古典」も音読。大相撲の序ノ口の勝南桜が負けて、90連敗を記録し、自身が持つ最多連敗記録89連敗を更新した。服部桜の四股名で知られたが、今年になって改名し、改名後も連敗を続けている。彼はいつまで力士を続け、どんな風…

九州大学SAL/めむとあそぶ/うたの楽譜/瓦の音源/CCCD/2021年度の劇場実験

激動の2020年度も残り1週間。コロナの2020年度の年度末は、公演やワークショップが激減した影響もあり、動画や冊子などが激増した。 九州大学ソーシャルアートラボから「アート活動を通した共に生きる社会の創造3」という本が送られてきた。ぼくと武田力さ…

流れ星(ポルテあすなろでの歌作り)

日帰りで東京へ。東京芸大の酒井雅代さん(音楽家)、山崎朋さん(ダンサー)、石川清隆さん(ワークショップ研究)のムジタンツの企画で、母子生活支援施設のポルテあすなろへ行く。ポルテあすなろの橋本久美子さんの熱い思いがあり、子どもたちの言葉から…

メシアンとセッション/ガムランのこと/巖埼友美リサイタル

YouTubeを開くとメシアンのオルガンの即興を推奨してきた。メシアンがせっかく即興してくれるので、これに合わせて即興でピアノを弾いてセッションしてみた。セッションしながら、そう言えば、今年の夏にはオルガンの新曲を書く予定であったことを思い出す。…

四分音の響き/ガムランのテキスト/じんじん

昨日、門仲天井ホールで行われた両国アートフェスティバルの四分音2台ピアノのコンサート(夏田昌和芸術監督)の配信チケットを購入していたので、今日は、1日、このコンサートをオンライン視聴していた。アイヴズ、ヴィシュネグラツキの作品以外は、日本…

野村誠の動態展示/黒田大スケ展/KANSAI STUDIES

昨日の釜ヶ崎芸術大学で作った歌を楽譜にして送る。 ながらの座・座の橋本敏子さんとの打ち合わせ。2018年に行った「徹夜の音楽会」で、お客さんが20人も宿泊して、いしいしんじさんの即興小説とぼくの即興音楽で寝ていただいたりした今考えると奇跡の企画を…

釜芸校歌/異能者たちの住むところ

大阪のゲストハウスのふりをしているココルームに行く。西成でカフェのふりをしているココルームに行く。本日は、釜ヶ崎芸術大学。大学のふりをしている釜ヶ崎芸術大学に行く。アートプロジェクトのふりをしているココルームに行く。ココルームは、こえとこ…

香港の講座/どすこい!シュトックハウゼン

香港のCCCDが、4月に野村誠の講座をオンラインで企画してくれている。講座の告知文を考えてくれていて、「だじゃれ音楽」が面白いから、音楽と言葉の講座にしないか、と言ってきたが、広東語がほとんどできないし、ぼくも受講者も英語がネイティブじゃないの…

企画書/レコーディング/リモート実験/安楽死と呼ぶ前に

今年、滋賀でディレクターをするプロジェクトがあって、その企画書を昨日からずっと書いていて、何にも決まってないけど、どんどん具体的に書いていったら、だんだん楽しくなった。企画書を書くって、何もない無から有を立ち上げる作業だから、作曲みたいな…

「風呂フェッショナルなコンサート」から9年

山碕桜さんの卒業論文「Zoomの可能的様態ー『野村誠千住だじゃれ音楽祭』を事例にー」が送られてきた。2020年に行われた様々なことを、こうして検証してもらい有難い。東京藝大で、だじゃれ音楽に関する研究論文が少しずつ増えてきていて、先行研究が増えて…

世の終わりのためのサン・ラ

相変わらず、毎朝、四股を1000回踏んでいる。先日、「四股1000」動画を見せたので、久々に見返したが、この頃に比べると、四股も安定して踏めるようになってきたと思う。最近は、安田登「野の古典」を音読し続けていて、四股を踏みながら、大相撲を見ながら…

5箇所をつないだ実験パフォーマンス

今日は、本当にヘトヘトになった。不思議な体験をした。かなりカオスの中で、様々なコミュニケーションの糸口を探した。そのカオスな場には、複数の場から様々な立ち位置の人が関与していて、誰も全体を把握していない環境で、その時間をそれぞれの人がそれ…

駄芸術宣言/母の日=ホワイトデー

『みわぞうsings三文オペラ@神戸・クラブ月世界』の動画アーカイブを見る。こぐれみわぞう(vo, per)、大熊ワタル(cl)、関島種彦(vl,mand)、近藤達郎(pf) 、木村仁哉(tuba)、大岡淳(katari, vo) という素晴らしいメンツで、大岡さんの訳で、「三文オペラ」の…

ジェーンとのワークショップ

Jane Bentleyとのオンラインワークショップを開催した。これは、ジェーンと吉野さつきさんと昨年3−4月に実施する予定だったプログラムを、今年に形を変えて実施していく計画で、その第1弾としてオンライン企画を実施。 音楽療法士、ドラムサークル・ファ…

2020年を作曲する『世界だじゃれ音Line音楽祭』の動画公開/河井寛次郎/Janeとのトーク

今年度の「千住の1010人 from 2020年」の活動の記録映像というか、短編映画作品「2020年を作曲する 世界だじゃれ音Line音楽祭」が完成して本日公開になった。映画監督の甲斐田祐輔さんの渾身の10分10秒。この1年を、ぼくたちがどんな風に生きてきたかを、こ…

ピアソラ生誕100年

ピアソラ生誕100年で、東日本大震災10年の2021年3月11日。鍵盤ハーモニカという楽器の音色とピアソラのトレードマークであるバンドネオンという楽器の音色が似ていることもあり、ピアソラという作曲家には勝手にシンパシーを抱いており、彼の生誕100年である…

船上の音楽

なかなか説明が難しいことだが、この10年間、東京の千住で行なってきたアートプロジェクトがあって、10年前に、足立智美、大友良英、大巻伸嗣、野村誠の4人のアーティストと4つのプロジェクトを開始した。その時、大友さんは「チームアンサンブルズ」といっ…

ヴィラ=ロボスの本を読んで

本日、東京に移動。移動の新幹線の車内で、Simon Wright著『Villa-Lobos』(Oxford University Press)、読了。《ブラジル風バッハ》、《ショーロ》など数々の作品を生み出した20世紀南米を代表するブラジルの作曲家ヴィラ=ロボスに関する本。 フランスの作曲…

滋賀県リサーチその1

びわ湖芸術文化財団の地域創造部と文化・経済フォーラム滋賀が今年の10月に行う予定の滋賀でのアートプロジェクトに、プログラム・ディレクターとして関わることになった。本日は、財団の竹村さん、福本さん、山元さん、県の近江鉄道担当の谷さんと滋賀県を…

甲斐田さんの映像/千葉さんとアイヌ音楽/南後船

千住の1010人from2020年 2020年を作曲する 世界だじゃれ音Line音楽祭 の動画の編集が完成し、最終バージョンの動画が届く。来週にも公開の見込み。映画監督の甲斐田祐輔さんの力作。今週だけで、この動画を何度見ただろう。電車、船、町、公園などの風景と、…

非接触時代のシュトックハウゼンのコンタクテ/相撲聞序曲

接触を伴わないことを良しとされるコロナ禍で、本日は、接触(=コンタクテ)というタイトルのシュトックハウゼンの代表作を、中川賢一さん(ピアノ)、宮本妥子さん(打楽器)、有馬純寿さん(電子音)で豊中市立文化芸術センターで上演されるということで…

障害者、殘疾人、異能者、不同能力朋友

城崎国際アートセンターから、次年度のレジデンスプログラムの冊子が届く。この中に、元力士・一ノ矢で相撲探求家の松田哲博さんの寄稿文「オペラ双葉山〜竹野からの船出」が掲載されている(74ページから80ページにかけて)。改めて昨年、城崎国際アー…

鶴見幸代/アイヌ音楽/地形/香港の内と外/都城のプロジェクト

3月7日に鶴見幸代作曲の新作オーケストラ曲「南後船」が琉球交響楽団により世界初演になる。兵庫県の竹野に伝わる竹野相撲甚句は、北前船によって新潟や秋田の方から伝承されたと言われる。その竹野相撲甚句のメロディーが琉球民謡が出会う音楽で、架空の…

コミュニケーションの困難さが面白くしてくれる、かな?

甲斐田さんから「世界だじゃれ音Line音楽祭」の記録動画(というか、これは短編映画だ!)の修正が届いていて、再度、チェック。修正点がどんどん修正されて、どんどんよくなっていて嬉しい。それにしても、見事な編集だなぁ。 2018年の香港滞在の記録冊子の…

踏歌節会/作曲道/千葉伸彦さん

昨年、二十五絃箏のための《世界をしずめる 踏歌 戸島美喜夫へ》を作曲した。その時は、熱田神宮と住吉大社のみに、踏歌神事が残っているとのことで、その二つについてリサーチし、最終的に熱田神宮の踏歌神事をメインにリサーチして作曲した。ところが、今…