野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

音楽に神は必要か、段ボールの鍵盤ハーモニカ

昨年11月に、東京大学で行われたシンポジウムの内容が、東京大学新聞社のウェブで公開になりました。こちらで読めます。 小田部胤久×角野隼斗×園田涼×野村誠 「音楽に神は必要か」小社主催シンポジウムレポート【前編】 | 東大新聞オンライン 2019年度も本日…

コミュニティ・アートとしての音楽 -- 「世界のしょうない音楽ワークショップ」(2014〜2019)の実践より

大阪音大の井口淳子先生が、論文「コミュニティ・アートとしての音楽 -- 「世界のしょうない音楽ワークショップ」(2014〜2019)の実践より」を発表。大阪音大の研究紀要(以下のリンク)で読めます。 https://daion.ac.jp/media/2019dai58gou_2020.3.27.pdf…

Dave Brubeck Octet

昨日のニコニコ動画での無観客コンサートの配信について、ドイツや鳥取や沖縄や東京や豊橋や‥、色々な方から感想をいただき、手応えがあり嬉しい。とにかく観客の顔も姿も見えない中でのライブだったので、反響は素直に嬉しかった。 今年は、ベートーヴェン…

無観客コンサート「はじめの一歩」

本日、ニコニコ動画で、無観客コンサートだった。 思い出すことは、2010年10月26日に、イギリスのティムの家で行なった即興コンサートで、観客から次々に曲のタイトルをリクエストしてもらい、それを即興で演奏し、ユーストリームで配信するというもの。当時…

Beethoven 250 迷惑な反復コーキョー曲 いよいよ明日

CINRAに野村誠のインタビューが公開になりました。こちらで読めます。 だじゃれで超える分断。音が繋ぐ人。『だじゃれ音楽祭』のロマン - インタビュー : CINRA.NET 明日の無観客コンサートに向けて、豊中市立文化芸術センターにてリハーサル。アコーディオ…

勝手に企画会議 これからどうなるのプロジェクト第2弾

2月6日に「勝手に企画会議 これからどうなるのプロジェクト」第1弾を行なった。今回は、その第2弾。参加者は、坂本公成、佐久間新、里村真理、野村誠、森裕子。昨年より、寺子屋のような何かを自主企画することを、里村さんと計画していて、今年になって…

無観客コンサートの情報公開「迷惑なBeethoven 250のコーキョー」

6月に開催予定の「徹夜の音楽会2(仮称)」の打ち合わせ。作家のいしいしんじさん、制作の里村真理さんと。いしいさんは、小説を書くだけでなく、口からも次々にお話が出てくる人で、打ち合わせのはずなのに、いしいさんのお話を聞き入ってしまう。とにか…

Max Roachの打楽器アンサンブル

先日、日本センチュリー交響楽団の有志のwebコンサートが、YouTubeにアップされ、このブログでも紹介した。詳しい事情は知らないのだが、有志が自発的に行ったのだろう。ということは、動画を撮影/編集するための予算は、誰が捻出したのだろう?勝手に想像…

「千住の1010人 in 2020年」延期のお知らせ

「鳥取銀河鉄道祭」のドキュメントブックなどが郵送で届く。約2年間、門限ズとして関わったプロジェクトは、門限ギリギリまで遊び続けて、本当に門限ギリギリに色々なことが間に合って、未だ咀嚼できないような成果をあげた。あの後、鳥取の人々はどうして…

日帰り東京遠征

本日は、日帰りで東京遠征。3連休の最終日にしては、新幹線の自由席に空席も多く、隣が空席で広々と座れた。新型コロナウイルス の影響なのだろう。 4月12日の名古屋でのコンサートの曲目解説を昨日書いて送ったのだが、ピアニストとして出演もするので、出…

《オリヴィエ・メシアンに注ぐ20のまなざし》プログラムノート執筆

4月12日に開催する「愛と知のメシアン!!」の曲目解説を執筆した。3週間後に、新型コロナウイルスと我々人類の状況はどうなっているのか。予想がつかない。3週間後に聴きに来るお客さんの方々が、どんな状況でどんな気持ちで来て下さるのかも、想像がつかな…

「音楽の根っこ」校了!!

今朝、「音楽の根っこ オーケストラと考えたワークショップハンドブック」の最終校が届き、正午が〆切だったので、午前中、校正作業をする。校正は、間違いを訂正する作業なのだが、通常、ぼくがやっているのは、間違いを推奨する作業。間違っても、その間違…

ベートーヴェンと野村誠

5日前に、Dave Brubeckについては、「Take Five」くらいしか知らなかったと書いたのだが、作曲したのはブルーベックではなく、Dave Brubeck Quartetでサックスを吹いていたPaul Desmondだったことに、またまた今ごろになって気づく。 「音楽の根っこ」の表紙…

「音楽の根っこ」校正祭り第2弾

鈴木潤さんと共著の「音楽の根っこ オーケストラと考えたワークショップハンドブック」(日本センチュリー交響楽団)が3月31日発行に向けて校正作業で、本日中に、2校の修正を戻すことになっている。表紙も、何度も何度も、いろいろ細かい注文を返して、…

ながらの座・座という実験場

6月に、ながらの座・座で、2年前に開催した「徹夜の音楽会」の続編を開催する。そこで多彩なゲストの一人、美術家の井上信太くん、制作の里村真理さんと、大津のながらの座・座に下見/打ち合わせに行く。座・座のオーナーの橋本敏子さんと、この古庭園を眺…

タンバリン博士との再会

本日は、生駒まで遠足。6月に開催予定の「徹夜の音楽会2」に向けてのミーティング。この企画の制作で関わってくれる里村真理さんも同行して、タンバリン奏者の田島隆さんの自宅を直撃。 田島くんと出会ったのは、おそらく1990年なので30年前。当時は、ギタ…

オーケストラと今も考えている

昨日、作曲が90%完成していた新曲「時の終わりのためのオールド・ラング・サイン」の譜面を校正して、修正し、新曲を完成。譜面を発送。 ホームセンターに買い物に行ったり、自宅のDIYに取り組んでいるうちに、鈴木潤さんと共著の「音楽の根っこ オーケス…

時の終わりのためのオールド・ラング・サイン

色々な本を乱読するタイプなのだが、Philip Clark著「DAVE BRUBECK a life in time」という今年の2月にDa Capo Press出た本を購入し、時々、読んでいる。今年はベートーヴェン生誕250年であるだけでなく、デイヴ・ブルーベック生誕100年だ。しかし、デイヴ…

インテルメッツォの編曲が終わる

DVがなくなる日のための「インテルメッツォ」を作曲したのは、2001年。この曲をサックス5重奏に編曲していて、本日、編曲作業を終えて、ワルシャワのフレデリック・ショパン音楽大学のサックス科教授のアリーナにメールで完成譜面を送る。昨年12月にアリー…

インテルメッツォ編曲中

本日から、みんな電力、という電力会社に切り替えた。 https://minden.co.jp/personal/ 「顔の見える電力」ということで、再生可能エネルギーによる電力会社。料金が他の電力会社とほとんど変わらなかったので、申し込みをした。手続きが非常に簡単だったの…

東日本大震災から9年

2011年3月11日の東日本大震災から9年。この9年間は、(少なくともぼくにとっては)激動の9年だった。9年前に書いた日記を読み返す。今の自分たちに向けて書かれている言葉のようにも思う。 まずは、インドネシアで情報を集めながら、皆さんの無事を祈ってお…

大相撲を聞く だじゃ研は自走する

本日は、大田智美アコーディオンリサイタルの予定でしたが、1年後の2021年3月9日に延期になったため、東京に出張するのを取りやめた。2009年にドイツで初演された野村誠作曲の「アコーディオン協奏曲」の日本初演も、来年に持ち越し。すごく楽しみだったの…

柔軟性のためのハンドブック

吉野さつきさんと打ち合わせ。3月下旬に予定されていたJane Bentleyとのプロジェクトが8月末に仕切り直し。 臨機応変に対応する柔軟な社会をいつも夢想している。トップダウンで動く組織だと想定外のトラブルが起こった時に、うまく機能しなくなる。一人ひ…

これからは、施設が劇場にアウトリーチだ!

吉野さつきさんが、京都に来られていて、我が家を訪ねてきて、深夜まで、濃厚なアートフォーラムになった。 ホール関係者などが、しきりにアウトリーチの重要性を訴え、なかなかホールまで出てこれない人にアートを届けるアウトリーチのプログラムを数多く行…

校正祭りがつづく

本日も、一日、校正作業。 鈴木潤さんとの「音楽の根っこ オーケストラと考えたワークショップ・ハンドブック」。 今日は3章から7章まで、校正作業を進める。里村さんが、的確な助言をくれる。デザインに触発されて、原稿がリライトされていき、ますます面…

校正祭りが始まる

DVがなくなる日のための「インテルメッツォ(間奏曲)」を、サックス五重奏に編曲していると、別の小品を作曲する依頼が来て、急遽、そちらの曲に着手。方針がかたまる。 里村さんが、本の校正が追い込みで、作業大変そうだなぁ、と他人事のように眺めていた…

インテルメッツォを編曲することにした

Tom Johnsonの「Other Harmony -beyond tonality and atonality」を読了。数年前、ロンドンで作曲家のマイケル・パーソンズの家に泊まった時、彼の本棚にあった本。ぼくが興味を示していたら、「持って行っていいよ」とプレゼントされた。 アメリカ出身の作…

徹夜の音楽会2に向けて

昨夜、新田一郎著の「相撲 その歴史と技法」を読了。寝る前に少しだけ読むのが、毎晩の楽しみだった。この本で圧倒的に面白かったのが、アマチュア相撲が相撲の技法に大きな変革をもたらす可能性だ。大相撲は人種としては国際化しているが、入門して徹底して…

井上信太くん

美術家の井上信太くんが我が家を訪ねてくる。久々の再会。信太くんと出会ったのは、1990年だし、信太くんと杉岡正章鶴くんと、あひるヶ丘保育園での伝説の1日を過ごしたのが1991年だから、もう30年にもなる。そこで衝撃のコラボをしたし、2002年に京都芸術セ…

介護と戦争と炎上の作曲家オリヴィエ・メシアン

「メシアン・ゲーム」の作曲をしている。そして、譜面を書き始めた。20世紀のフランスの作曲家オリヴィエ・メシアンを題材にした観客参加型の作品を委嘱された。中川賢一さんというパワフルで繊細なピアニストのために作曲していた。そしたら、ロックンロー…