野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

忘れられる話題と感染力のある話題

新曲「メシアン・ゲーム」を作曲中。これは、2台ピアノと声とボディパーカッションになる予定。 里村さんが行く予定にしていた「シアターコモンズ」のイベントが、コロナウイルスの影響で、オンライン配信となっていて、自宅にてシンポジウムがライブ上映さ…

ツボと壺の展覧会

「メシアン・ゲーム」の作曲が少しずつ始まっていて、メシアンのモード「移調の限られた旋法」での様々な和音について、考えているうちに、急にロックンロールになってきて、ノリノリになってきて、作曲が面白くなってきた。鍵盤ハーモニカ・オーケストラのP…

チベットの三番叟

會田瑞樹さんのリサイタルで演奏された「相撲ノオト」の動画が公開になった。ヘッドフォンをして聴いて、土俵入りの動きなどとともにお楽しみください。 www.youtube.com ながらの座・座の橋本敏子さんと打ち合わせ。今年6月に予定している「徹夜の音楽会2…

編集会議など

日本センチュリー交響楽団が今年度に発行する予定の野村誠+鈴木潤著「音楽の根っこ オーケストラと考えたワークショップハンドブック」の編集会議。センチュリー響の柿塚さん、編集のメディアピクニック岩淵さん、そして音楽家の潤さんと。この本は、オーケ…

メシアン・ゲームとアーサー100歳

「メシアン・ゲーム」という曲の作曲に着手している。と言っても一音も書いてはいない。 「メシアン・ゲーム」は、メシアンという「いっちゃってる作曲家」にならって自由を獲得するための曲である。 「メシアン・ゲーム」は、我が故郷の愛知であり、名古屋…

石膏ボードは重い

我が家の防音対策で、里村さんとホームセンターに出かける。本棚に石膏ボードを合体させて、防音壁をつくろうというのだ。調律師の上野さんの助言で、低音の振動を止めるのには、重さがいる。高音の振動は色々なものに吸収されて止まるが、低音の振動をとめ…

音価と強度のまなざし

「音価と強度のまなざし」の作曲作業。これは、2018年に中川賢一さんと2台ピアノをするために作曲した「オリヴィエ・メシアンに注ぐ20のまなざし」という曲集の2曲目として書いたものの全面改訂。もともと、メシアンに「音価と強度のモード」という曲が…

Beethoven 250 迷惑な反復コーキョー曲

本日は、出かける予定だったが、連日の徹夜で作曲のため疲れがたまって本調子でないので、自宅にて作曲作業。3月28日に大田智美さんと世界初演する新曲の譜面が、2月上旬には95%くらい出来上がっていたので、それを完成させる。そして、タイトルが「…

Beyond Notation : Music of Earle Brown

鍼灸に行き、体調を整えてもらう。昨日で「祇園精舎の宿題の」の作曲が終わったので、今日はひと段落。この1週間ストップさせ、各方面から催促などが来ていた事務作業を再開させる。 無農薬野菜の販売店に行ったり、家の中の観葉植物をどうするかとか、棚に…

「祇園精舎の宿題の」の作曲がおわる

昨日、ポーランドのラジオで放送されたプレイリストが公開された。野村作品も数多く放送されたし、「瓦の音楽」、「相撲聞芸術」、鍵盤ハーモニカ、ガムラン作品、ピアノ曲、「世界のしょうない音楽祭」での「青少年のためのバリバリ管弦楽入門」など。早く…

ポーランド国営ラジオで2時間野村誠特集番組が放送!

今朝の日本時間7時に、ポーランド国営ラジオPolskie Radioの番組Nokturnで2時間番組で、野村誠特集プログラムが放送されました。以下のウェブサイトで聞けます。 www.polskieradio.pl 北千住の仲町の家で起床後、インタビューまでの時間に、少し作曲作業。…

ポーランドのラジオ放送

新幹線で新横浜に移動。移動の車内で、作曲作業。3月1日の「世界のしょうない音楽祭」で発表の新曲「祇園精舎の宿題の」を書いている。そのまま、溝の口まで移動し、カフェでランチをして、そのまま作曲作業をしてのち、洗足学園音楽大学にて、特別講義。音…

三州瓦と淡路瓦の融合した音楽

愛知県の高浜市のかわら美術館で、「瓦の音楽」コンサートを開催。これは、「瓦の音楽」にとって、活気的な一夜だった。 2013年に、淡路島アートセンターの依頼で「瓦の音楽」を開始し、2015年にやぶくみこさんとCD「瓦の音楽」を発表し、2016年にインドネシ…

戸島美喜夫先生

作曲家の戸島美喜夫先生が、昨日、亡くなられたとの連絡が、複数の人から届く。戸島先生と直接お会いした回数は、ごく僅かなのだが、ぼくの人生に本当に大きな影響を与えた作曲家だ。高校1年生の時に、先生とお会いしていなかったら、今の自分はなかった。4…

「相撲ノオト」世界初演

朝起きて、出かける前に、少しだけ作曲作業。3月1日の「世界のしょうない音楽祭2020」で演奏する新曲。 家を出てバスに乗ると、バスの中でも作曲作業をしていたら、熱中してしまい、乗り過ごす。阪急で大阪に行くつもりが、そのまま京都駅まで行って、JRで…

「相撲ノオト」、いよいよ世界初演!

會田瑞樹くんのヴィブラフォンの独演会が明日に迫っている。本日は、大阪のフェニックスホールまで、リハーサルに立会い。行くと、野田雅巳さんの「ヴァイブラさん」の練習が終わったところ。副題は「1台のヴィブラフォンと2人の演者のためのちいさな劇」。…

音楽の根っこ

本日は、鈴木潤さんとの原稿執筆会議。1章−10章の原稿を、全部、目を通して、修正/調整していく作業。二人だと、それぞれの音楽やワークショップのことを知りすぎていて、文章を読まなくても言いたいことが、なんとなく以心伝心でわかってしまう。そこで…

ヴィブラフォンは化粧まわしだ!

2月15日にフェニックスホールでヴィブラフォンで9人の作曲家の9曲を演奏してしまう會田瑞樹くんの稽古場に行く。ヴィブラフォンだけの演奏会というのが、超レアなのだが、9人の全く違う個性の作曲家の曲を演奏するというのも、またまた超レアだ。ぼく…

いしいしんじ+野村誠+仕立て屋のサーカス

城崎国際アートセンターでの短期滞在も本日が最終日。せっかくなので、いしいしんじ+仕立て屋のサーカス+野村誠の4人で即興パフォーマンスを行うことに。スズキタカユキさんデザインの衣装で、仕立て屋のサーカスの舞台セットの中で、曽我大穂くんの音楽…

城崎と13楽器とワルシャワ

城崎国際アートセンターにレジデンス中。作家のいしいしんじさんのご紹介で、城崎温泉観光協会会長で旅館山本屋の代表取締役の高宮さん、志賀直哉が泊まった旅館の三木屋の10代目の片岡さん、などの方々とお話する機会をいただく。なんでも城崎温泉は今年で1…

サーカス出たり入ったり

城崎国際アートセンターに滞在中の「仕立て屋のサーカス」に、短期合流中。 「仕立て屋のサーカス」の舞台セットの中で、「野村さんだったら、ここでどんな風にやりますか?」とのお題をいただき、とりあえず、即興でいろいろやった。野村が音を出したり動い…

仕立て屋のサーカス

今年の秋、日本相撲聞芸術作曲家協議会( JACSHA)で城崎国際アートセンターにレジデンス(滞在制作)する。今日は、城崎国際アートセンターにてレジデンス中の「仕立て屋のサーカス」とのコラボをするために、城崎への電車の旅。JACSHA制作の里村さんと城崎に…

世界のしょうない音楽ワークショップ、いろいろやりました

本日は、「世界のしょうない音楽ワークショップ」(@大阪音大)。日本センチュリー交響楽団の今年度第3回。本日のテーマは、作曲家の野村誠と出会う。 ということで、野村の紹介として、 1)野村誠作曲「モーツァルトの家、2019年夏」を小川和代さん(ヴ…

勝手に企画会議 これからどうなるのプロジェクト第1弾

明日の「世界のしょうない音楽ワークショップ」で、野村の紹介として「越後獅子コンチェルト」から抜粋で演奏しようと思い、編曲作業。地歌の「越後獅子」の手事の3の部分に西洋楽器を加えた第3楽章をアレンジ。3年前、2年前に発表したバージョンとほぼ同…

アルゼンチンのベートーヴェン

ベートーヴェンの交響曲を題材に、いつの間にかアルゼンチンタンゴになって、手拍子もついて、ガチョーンとなっていて、作曲が続いている。と書いても、なんのこっちゃなのだが。要するに、ベートーヴェンの音楽は、ちょっと長くて退屈に感じることもあるの…

北口大輔チェロリサイタル3

ベートーヴェンの「交響曲第7番」に、個人的には全く思い入れはない。ベートーヴェンにも思い入れはない。なのに、相変わらず、このテーマで曲を書いている。ベートーヴェン生誕250年を祝福したい気持ちがあったわけでもない。偶々、ぼくが日本センチュリー…

鬼を排除しない節分

京都の節分と言えば、京大のすぐ側の吉田神社に行くものだと思っていた。最初に左京区に住んだから、そう思ったのかもしれない。引っ越して3ヶ月弱。違ったところに行ってもいいのかと、里村さんと千本ゑんま堂に出かけ、ゑんま堂念仏狂言を初めて鑑賞。い…

ショパン音楽大学の次はシューマン音楽大学

2000年に作曲した「たまごをもって家出する」は、昨年12月にポーランドのフレデリック・ショパン音楽大学で演奏したが、今日はドイツのロベルト・シューマン音楽大学でのコンサートで佐藤信子さんが演奏して下さるらしい。20年前に作曲した曲が、こんな風に…

逆アウトリーチの必要性

都城市総合文化ホールの企画で、都城滞在中。本日は、高齢者施設ひなたば。そこに障害児支援のゆいまーるが合流した。 ホールでコンサートやワークショップの企画をしても、なかなか、そこまで出てこれない人もいる。そうしたホールの外の場所に出て行って、…