野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

NEW FOLDER

「福岡アジア美術トリエンナーレ」で一緒になった写真家アンキ・プルバンドノが友人と共同運営するギャラリーMES56の9周年記念パーティーに行く。New Folderという展覧会。アンキは、シンガポールなど海外で作品を発表することが多い。ところが、地元、ジョ…

ジョグジャ鍵ハモセッション

芸大の作曲科の学生であるギギーが鍵盤ハーモニカを持って訪ねて来る。ジョグジャで初の鍵盤ハーモニカ奏者、若干20歳。まずは、2台の鍵ハモで、デュオの即興を開始。何の取り決めもなく始めたので、探り合いながら始まるが、彼が色々な和音を吹きながら…

2000人の大観衆

昨夜の10時、ヘルのレゲエバンドがライブをすると連絡があったので、鍵盤ハーモニカを片手に行ってみる。小さなライブハウスでライブだと思い込んでいたら、警備員が多数いて、バイクもすごい数停まっている。野外ステージのようだ。警備員に制されるのを…

子どもの歌、子どものピアノ曲集

本屋にて、本を購入。一冊は、子ども向けのピアノの教則本。これが、面白い。これまで、ピアノの本は、ほとんどが外国のものを使っていたのを、インドネシア独自のを作ろうと考えられたもの。まず、最初、左手をファソラシドにのせて、右手をドレミファソに…

インドネシア語でレクチャーをする

ジョグジャの芸大の大学院にて、レクチャー。大学院生の他、芸大舞踊科教授で作曲家のスボウォさん、ジョグジャ初の鍵盤ハーモニカ奏者で芸大の作曲科のギギー君、芸大でガムランを学んでいる薮さんなども、聴講。できる限りインドネシア語で、時々英語を混…

中学校の校歌を作曲?

クラテンにある中学校に行く。ガムランをやっている中学校。先生のパルチアントから、この歌詞で作曲して欲しい、と頼まれる。 SMP Negeri Satu manisrenggo Slalu jadi harapan harapan pemuda, harapan remaja harapan kita semuaUnggul berprestasi, itu …

ジョグジャのレゲエミュージシャン

明後日の芸大大学院でのレクチャーを、大学院生だけでなく、知人にもプレゼンしようと、案内を送る。 午後は、アンキが運営するアートギャラリーの近くにある音楽スタジオDoggy Houseを訪ねる。TシャツやCDを売るショップ、ドラムやギターなどがあるバンドの…

ジョグジャのピアノを触る

ジョグジャの芸大の大学院のセミナー「音楽と創造1」に行く。今週は、民族音楽バックグラウンドのワヤン・スニン先生。ワヤン氏は、95年に中川真氏の招聘で、島根に演奏に行ったことがあると言っていた。ワヤン先生の授業は、簡単な挨拶と講義の概説をす…

インドネシアの鍵盤ハーモニカの先駆け

樅山さんのプロジェクトに参加していたギギーと会う。彼は、ジョグジャの芸大で作曲を学んでいて、樅山さんのワークショップに参加。コンサートでは、鍵盤ハーモニカやリコーダーも演奏していた。鍵盤ハーモニカを自分の楽器として吹きこなしている印象があ…

スレンドロのチューニングについて

基本的に数字の羅列なので、興味のない人は、読み飛ばして下さい。 ルバーブ(2弦の弦楽器)は、スレンドロで、高い弦を6の音に、低い音を2の音にチューニングするらしい。この2音の関係は、ほぼ完全5度の音程に近い。三味線の本調子の高い二弦と同じよ…

コラボレーションについて

インドネシアに来て、ずっと感じていたこと。概して、ジャワ人には、譲り合う気質、ノーと言わず相手を立てる性質がある、と言われる。そういう性質で行われるコラボレーションは、譲り合い、みんなが自分の居場所を獲得し、しかも、それなりに体裁を整え、…

ジャワの小学校

トランス・ジョグジャ(バス)に乗って、マングナン小学校へ向かう。ジョグジャの芸大に行くバスは20円で、おんぼろで、停留所もなく、降りたい場所で降りるのだが、トランス・ジョグジャは30円で、エアコン完備で、停留所がある高級バス。でも、タクシ…

ガムランを五線に書いてみる

昨日購入したジャワ・ガムランの伝統音楽の楽譜を分析。例えば、Endah Surakartaという曲では、1の音の次には、26回中16回が2の音、26回中8回が6の音だった。逆に、2の音の次には、30回中16回が1の音、8回が4の音といった具合で、1の音は…

日本からの来客と中華街の人形劇 

ジョグジャの芸大に日本から来客があるらしく、歓迎のガムラン演奏+ジャワ舞踊がある、との知らせが入るので、見に行く。演奏は、伝統音楽科の先生や学生の約20名+舞踊科の学生2名。朝の9時頃から、全員正装し、緊張感が漂う。つまり、日本からの来客…

音楽と創造1

ジョグジャの芸大の大学院へ。「音楽の創造1(Penciptaan Musik 1)」という授業。学生は6人。先生は、隔週でロイケ先生(西洋音楽の作曲)とワヤン先生(バリ音楽/民族音楽学)が交互に教える。今日は、ロイケ先生の講義。ロイケは、実は2002年のぼくの…

間もなく「6つの新しいバガテル」、「ベルハモまつり」再演

野村誠のピアノ作品を、大井浩明氏が再演します。ご興味のある方、是非。 http://ooipiano.exblog.jp/

500年前のガムラン〜スカテン

今日は、祝日。モハメッドの誕生日らしい。王宮の近くで行われているスカテンを見に行く。出店がいっぱい出ていて、すごい人混み。人が多いのにうんざりしながら、ガムランのところへ。スカテンというのは、北のガムランと南のガムランで、交互に演奏するも…

ジャワのヴァレンタインと雨

とんでもない快晴。焼けつくような日差しの朝。王宮にイブイブ・ガムランの演奏を聴きに行く。イブというのは、お母さんという意味なので、ママさんガムラン、おばちゃんガムランといったところか。王宮は、観光客や学校の引率の子どもたちなど、人がいっぱ…

数字の羅列を分析したくなってきた

昨日、スレンドロにアレンジした歌を、伝統曲の定型にはまるように、歌がなしで楽器だけでやる部分を追加し、微妙に作り直す。そうやってできたバルンガン(定旋律)をスレンテムで演奏しながら、歌を練習。そうやっているうちに、譜面を見ながら演奏してい…

ガムランにアレンジ

先日行った中学校の子どもたちの言葉を歌詞にした歌を、ガムランの伴奏で歌うことを思いつく。スレンドロのガムランにアレンジして、バルンガンを考える。バルンガンをスレンテムで演奏しながら、歌を歌う練習。インドネシア語の勉強と音楽の練習が一石二鳥…

少年刑務所でのガムラン

アジアの芸能/即興/身体/共同性/ネットワークづくり/映像ドキュメント、などを軸に活動を試行錯誤しているi-picnicのウェブサイトの叩き台のため、メンバーに送るメールを作文。 日本から作曲家の樅山さんが到着。10日間ほどこちらの人とコラボレート…

ラヴェルとジャワ・ガムラン

スレンドロにチューニングした鍵盤ハーモニカを吹いていて気づいたこと。 ラヴェルの「マメールロア」の黒鍵ばかりで弾く曲は、中国風をやっているつもりだと思っていたし、西洋音階の鍵盤で演奏しても中国風なのだが、これをスレンドロ音階で演奏すると、ジ…

スレンドロのチューニングについて

(ガムランのチューニングに興味のない方だけ、お読み下さい) 数日前に、パッ・パルトに、ガムランチューニングの鍵盤ハーモニカをデモンストレートした時、 ペロッグはペロッグに聞こえたらしいが、スレンドロはスレンドロに聞こえない、と言っていた。 こ…

ジョハンさんと会う

ジョグジャの芸大大学院にて、音楽心理学者のジョハンさんと会う。大学院の作曲の講義は、作曲家のロイケ(2002年のぼくの集中講義の受講者で、ギタリストでもある)と、民族音楽のワヤン・スニンで、毎週水曜日の午前に行われるとのこと。来週の水曜日…

「音楽づくりのヒント」が重版になるそうです

昨年7月に出た授業がもっと楽しくなる 音楽づくりのヒント 作曲なんてへっちゃらだー![音楽指導ブック]作者: 野村誠出版社/メーカー: 音楽之友社発売日: 2010/08/06メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 36回この商品を含むブログ (6件) を見る が重版にな…

中学生のガムラン

ジョグジャから30キロほど離れた郊外にある中学校に行く。そこで音楽教師をしているパルチアントから、「私の生徒に会いにきて下さい」と何度もオファーがあったので、ついに行くことに。 朝9時頃、学校に到着。生徒は制服着用。音楽室に行くと、ガムラン…

Yohanes Subowo

ジョグジャの芸大の舞踊科で教えているヨハネス・スボウォ氏が訪ねて来る。舞踊科の先生だが、音楽家でもあって、舞踊科で今学期は、音楽の作曲の授業を開講しているらしい。舞踊の学生が3、4人で数分の曲を作曲、セメスターの後半では、一人ずつで作品を…

ピアノをマッサージする

1年前にヒューがイギリスでやった「キーボード・コレオグラフィー・コレクション」を解読していく作業を始めようと思う。「パンを作るようにピアノをこねる」と、「ピアノの鍵盤を(指を重ねて)できるだけ音がしないように押し下げて、ピアノをマッサージ…

Ladrang Pocung練習中

ジョグジャの芸大に行って、ヴィザの延長手続きなどの詳細について確認する。4月にマレーシアに行くのは、ビザの更新などの関係でも、ちょうど良いタイミング。ジョグジャとクアラルンプール間の飛行機の運航日を調べないといけないが、マレーシアでのレク…

雨季の日曜日

雨季は続いているので、晴れている日の午前中は、とにかく洗濯。雨が降りそうなギリギリまで干していて、洗濯物を屋根のあるところに移動した瞬間に雨が降り始めた。 イギリスは天気が変わりやすい国なので、天気の変化には敏感だったが、雨季のインドネシア…